連載小説
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第7話





アリスとメアは、紅魔館の前にいた。

メア「アリス!質問があります!」
アリス「どうしたの?」
挙手をするメアを見て、質問は何かを聞く。
メア「何故私達は、ここにいるのでしょうか!」
アリス「忘れたの?ほら、フランっていう吸血鬼の子が……」
そう、少し前にフランがアリスの元に訪ねた。ボロボロの人形を直して欲しい……そう言っていた。この人形は、フランがボロボロにした物には見えない…ずっと大切に持っていた物…そういう風に見えた。

メア「…なるほど!その人形を渡しに来たんですね!」
アリス「そういうことよ。」
メア「あ、あともう1つ質問が」
アリス「何?」
メア「この門番さんは、何故寝てるんですか?」
アリス「それはそういうものだから、ほっといていいわ」
メア「そうですかぁ」
















紅魔館の中に入り、フランを探す2人。
アリス「それにしても、広いわね…ここ」
メア「屋敷の中まで真っ赤ですねぇ…」
周りをキョロキョロと見ながら進むメアと、真っ直ぐ前を見て進むアリス。普通に迷子になりそうなくらい広い…

「えぇ、それは当然よ」
と、どこからか声が聞こえた。どこから聞こえたかはわからないが……すぐに声の主が現れる。
「ここは、紅魔館だから…」
と、扉を勢いよく開けて、明らかなキメ顔で現れるレミリア…と、その隣で普通に立ってる咲夜。
レミリア「決まったわ…」
いえ、何一つ決まってません。




メア「アリス、あのレイヤーさんは誰ですか?」
と、恐らくはレミリアのことを言ってるのだろう…レミリアが誰なのかをアリスに聞く。
レミリア「誰がレイヤーよ!!」
と、的確なツッコミを入れるレイヤー。なんかデジャヴ
アリス「レイヤーじゃないわ、レミリアよ。この館の主…」
メア「へぇ、あんな小さい子でも主人になれるんですね?」
レミリア「誰がアリンコサイズよ!!」
アリス「いや、そこまで言ってないわ」

咲夜は思った、前にもこんなことがあったような…と。
咲夜「ところで、何か用があってここに来たんでしょう?」
アリンコサイズでレイヤーに見える、色々と痛い主人がギャー×2喚いて聞きそびれたことを、アリス達に聞く咲夜。

レミリア「なんでナレーターまで私のことをボロッカスに言うのよ!!」
アリス「あぁ、フランから人形の修理の依頼がね…直ったから、渡しに来たのよ。」
レミリア「そう。咲夜、案内してあげて。私はあの場所に行ってくるから。」
咲夜「はい、かしこまりました。」
レミリアは日傘を持って、外へと出て行った…咲夜は2人をフランの元へ案内する。


紅魔館の地下…フランの部屋に着く。
咲夜が扉をノックする。
咲夜「妹様、お客様をお連れしました。」
咲夜がそう言うと、フランが扉を開ける
フランが2人を見たとき、パッと明るい顔になる。
アリス「はい、直ったわよ。これで、当分は大丈夫」
そう言って微笑みながらフランに直った人形を渡す。フランは嬉しそうに受け取り
フラン「ありがとう!」
と、アリスにお礼を言った。
メア「ところで、そのお人形って何なんですか?」
フランが大切に持っている人形のことを聞くメア。フランはメアの方を向いて
フラン「…やくそく…。私の大切な人と約束したの、その人が帰ってくるまで、ずっと大切に持ってるって…」
メア「………」

アリスがフランに近づく
アリス「…もし、ボロボロになったら…また私に言ってね?何度だって、直してあげるから…ね?」
フラン「……うん!」





















屋敷の外に出て、帰ろうとした時…あるものを目にする。
アリス「…あれって……」
そこには、墓の前で座って、手を合わせているレミリアの姿が
アリス「あのお墓は?誰のなの…?」
見送りに来た咲夜に、墓のことを尋ねる。
咲夜「………」
アリスから墓へ視線を移す。いや、正確には……墓と主に視線を移し、遠い目でその様子を見ている………
咲夜「……私達の…大切な人の、墓よ」
咲夜はそうアリス達に伝えた。
アリス「……そう…」
咲夜「…アリス、あなたにもきっとわかる日が来るわ…」
メアを見ながら、そう話す
アリス「わかる…?」

なんのことかを尋ねるが、自分の知りたい返事は返ってこず、その日は自宅へ帰った…





















その日の夜
アリス「……わかる日が来る…何がわかるのかしら……?」
咲夜の発言を、まだ考えている様子…いくら考えてもわからない…あの墓も、紅魔館の住人の墓では無さそうだ…そう考えると、ますますわからなくなってくる…

アリス「…ダメね、いくら考えてもわからない…」
その日が来るまで、待つことにしよう…そう思ってベッドに横になり、眠りについた…













メア「……」







つづく
17/05/08 23:16更新 / 青猫
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