読切小説
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耳障り
僕の好きなアーティストが曲の中で退屈を嘆いた。

僕の好きな小説家は洒落たことを抜かしながら勇気を訴えた。

僕の好きな舞踏会の友人は自分の不完全を押し付ける。

僕の好きな彼女は未来に怯えて逃げている。

みんながみんな、何かを考えて、それを伝えて生きている。

それは、自分はいい人だからとか、そういう自尊感情なんだろう。

馬鹿らしい。
16/12/27 01:30更新 / あくたもくた

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