連載小説
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第9話『最大の敵』
数日後、ミミの怪我が治ったため町へ宝を運びに行く。
ミミ「あ、すごい!前より町がきれいになってる!」
クライヴ「だろ?俺も驚いたぜ」
町長「れはこれは、盗賊の皆さん! 」
町長がミミ達を見つけて近づく。その声を聞いた町の人々も集まってくる。

ミミ「あ、町長!元気そうだね?」
町長「はい、あなた方のおかげです…見てください、町もここまで復興できました、本当にありがとうございます」
ミミ「いいよいいよ、頭上げてよ?あたし達は困ってる人を見過ごせないだけだからさ?」
イリア「ミミ、毎回それ言ってるね?」
クライヴ「あぁ」
苦笑しながら頭を上げてと言っているミミの様子を見て、二人は笑っていた。
ミミ「はい、これ。届けるの遅れちゃってゴメンね?」
町長「いえいえ、とんでもない!」
ミミは町長に宝を渡した。
そこからミミ達も、復興作業を手伝った。
手伝いながら、町を見渡した。夢で見た風景ではないけど、それに近い物がそこにあった。
ミミ「…もうちょっとだね…頑張らないと」
と、呟いた。



ある程度終わったところで、ミミ達は町の人々に見送られながら町を出た。
クライヴ「さて、次の標的がある町に行くか?」
ミミ「うん!」
三人は町に向かって進む。町が見渡せる場所に着き、地形などを見る。

ミミ「3つの道に分かれてる感じだね……」
イリア「どうする…?」
考えてる様子のミミに尋ねる。ミミは顔をあげて、二人を見る
ミミ「三人バラバラの道で行こう。イリアは右側、クライヴは左側、あたしは真ん中ね。二人が最初に着いて門番の気を逸らしてて、あたしがその間入れそうな場所を探すよ。」
クライヴ「よし、わかった!」
イリア「気を付けてね?」
ミミ「うん、二人もね!」

町の前まで移動する。三人ともフードを被っていて、顔を見られないようにしている。
ミミ「屋敷は右側にあるから、イリアが先に着くかも。クライヴと一緒に行ってね」
イリア「うん、わかった」
イリア、クライヴの二人は町に入っていった。
それから少し経って
ミミ「じゃあ、あたしも行こうかな」
と、ミミも町の中に入った。

町は思ったより大きい。眺めたときは小さく感じたが…左右大きな民家で挟まれている。その下にお店らしき物があるが………おかしい…

















人の気配がまったくしない…
町の様子がおかしいことに気づいてるミミは、警戒して進む
すると、右の建物から音がした。正確には……建物の屋根から

ミミ「…!!」
何者かがこちらに降りてきている。大剣を持っていて、こちらに振り下ろすつもりだ。
そのことに気づいたミミは、振り下ろされる前にかわす。振り下ろされた剣で、床が砕ける…
ミミのフードが脱げてしまい、顔が見られる。その大剣を持っている少年が、ミミを見る。

「…チッ、かわされたか」
ミミ「…誰……?」
ミミはナイフを構えて、相手を睨む。その少年の目は、まるで獲物を見つけたかのような目をしている……

「俺か。俺は『ザック』。お前はミミ…だったか。お前等盗賊をぶっ殺す依頼を受けた、傭兵だ」
ミミ「…!」
何故自分達の情報が漏れてるのか…バレないように行動していたのに、情報が知られていることに驚く

ザック「俺はな、盗賊に個人的な恨みもある。だから、絶対殺すからな」
ミミ「へぇ…奇遇だね。あたしも傭兵に個人的な恨みがあるから…殺してあげるよ!!」
ミミとザック、同時に突っ込んでいった


つづく
15/12/17 08:14更新 / 青猫
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