連載小説
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7月10日(晴)

前のページでも書いたように、今回椿に…奴が立ちはだかる



椿「ここ広いなぁ…こんな大きい建物があるんだね」
天井や壁や廊下を見つつ、先ほどこの屋敷に入ってきた入り口から出ようとしたとき
椿「…!!」
後ろから何かが飛んできてることに気づいて、横にかわした。すると、入り口の扉にナイフが刺さる。

椿「ナイフ…?」
「あなたですか、私の主を泣かせたのは…」
その声が聞こえると、廊下の先にある扉が勢いよく開く。この時椿は「海老フライと海老天って、何が違うの?」と、まったく関係ないことを考えていた。

「いくらお客様でも…許せません」
そこには、一人のメイドが立っていた。顔を下に向けているため、顔が見えない
そのメイドが、ナイフのホルダーからナイフを出して

「覚悟しなさいっ!」
と、顔を上げた












椿「…鼻血出てるよ?」




















美鈴「…ZZzzz」
門番である美鈴は、相変わらず爆睡している。全然門番の仕事をしていない。
幽香「…門番さん、門番さん」
美鈴の肩を軽く叩きつつ、美鈴を起こす幽香
美鈴「ふぇ…あ、はい、寝てないですよ、咲夜さん…」
半分寝ぼけている
美鈴「って、咲夜さんじゃない!?」
今ので完全に目が覚めた

美鈴「何故、あなたがここに…?」
幽香は、レミリアからの招待状を美鈴に見せた。
美鈴「あ、なるほど……もしかして、椿さんのことですか?この手紙に書いてあること」
幽香「あら、よくわかったわね」
美鈴「わかりますよ〜。レミリアお嬢様が「会いたい!どんな子なのか気になるわ!尻尾もふりたい〜!う〜☆」って言ってましたから!あ、今のは誰にも言うなって言われてました」
幽香o0(驚きの口の軽さ…)
苦笑しながらそんなことを考えた幽香

美鈴「今の、秘密でお願いしますね?でないと、私怒られちゃうので…」
幽香「むしろ怒られるだけで済むなら幸せでしょう…まぁ、誰にも言わないわ」
美鈴「ありがとうございます、幽香さん!」
パッと明るい顔をしてお礼を言った。


一方紅魔館内部では、紅魔館の主が尻尾をもふりたいと思われている妖怪と、その主が泣いているところを見て鼻血を垂らしているメイドが対立していた
椿「…誰ー?その格好、メイドだよね〜?」
「そうです。私の名は「十六夜咲夜」、この紅魔館のメイド長をしています」
まだ鼻血を垂らしたままの咲夜が、簡単な自己紹介をした。この時椿は「結局のところ海老フライも海老天も油使われてるし、海老も使われてるよね?どこが違うんだろ」と思っていた。

咲夜「あなたが椿…という妖怪ですね。覚悟しなさい!」
やっと鼻血を拭いた咲夜が、ナイフを構える
椿「え!?危ないよ〜、そんなの!」
と言いつつ、木刀を構える椿。
咲夜「問答無用!」
咲夜がナイフを投げる。そのナイフ…は真っ直ぐ椿の額に向かって飛んでいる。
椿「ほ、ホントに投げてきた!」
木刀でそのナイフを弾く
咲夜o0(あの妖怪の賢者を泣かせるほどの実力…恐らく、私よりも強い。一体、どんな能力を…!)
※実力で泣かせていません。

咲夜「最初から飛ばすべき…!」
その場で高く飛び、ナイフを一本投げる。椿は構えつつ「あ、わかった!色が違うんだ!やっとわかった〜」と思っていた
咲夜「能力発動…!」
能力を発動して、時を止める。その間にナイフを投げ
咲夜「能力解除…!」
能力を解除されると、今まで投げて止まっていたナイフが、一斉に椿に向かって飛んでいく

椿「…!?数が増えた!!?」
流石に防げないと思った椿は、横にかわすが…
椿「…ぃ…っ!」
かわしきれず、一本のナイフが左足に刺さってしまう。
咲夜「どうですか?私の能力……」
再びナイフを構える咲夜。椿は「このメイドの能力って…なに…!?」

























ということは当然考えておらず「そもそもブルーハワイってなんなの?普通のハワイと何が違うの?」と思っていた。危機感の欠片もない
椿「はぁ!」
椿はその場から弾幕を放つ。咲夜はそれを簡単にかわして
咲夜o0(今のは…通常弾幕?能力があるなら、弾幕にも影響があるはず…)
と考えていた。
椿「避けられちゃったか……痛っ…!」
立ち上がろうとするが、先ほどのナイフの傷があり立ち上がれず
咲夜「それでは、避けることができないでしょう………次で終わりです!!」
咲夜は再び能力を発動して、背後からナイフを投げた




















幽香「にしても、ここの花綺麗ね…あのメイドさんがお世話してるのかしら?」
美鈴の横に立って、花を見ながら話す
美鈴「あ、実は…私が育ててるんです」
幽香「え、そうなの?」
少し照れてる様子の美鈴を見る。
美鈴「はい。門番だけをしてるのは退屈なので…」
幽香「すごいわね…育てるのが上手だわ。」
美鈴「そ、そうですか?あ、よろしかったら花を少し持って帰りますか?」
幽香「え、いいの?」
目を輝かせてる幽香
美鈴「いいですよ♪」
幽香「じゃあ、お言葉に甘えようかしら…なんだかあなたとは、気が合いそうね」
美鈴「私もそう思います!」
ガールズトークではなく、ガーデニングトークで盛り上がっていた。













咲夜「これで終わりです…能力解除!」
時が動きだし、椿の向かってナイフが飛ぶ
咲夜o0(足も負傷してる上、背後から投げた…避けることはできない!)
咲夜が勝利を確信したとき…
椿「はぁぁっ!!」
弾幕を放って、ナイフをすべて弾いた

咲夜「…!?」
弾かれたナイフが、すべて床に落ちる。
咲夜「バカな…」
今の反応の早さ……さっきとは違う…!私の能力を見破った…?いや、見破っただけで、あの早さは異常!まるで、ナイフが後ろから飛んでくるのがわかっていたような……
椿「くらえ!」
立ち上がって、咲夜を木刀で殴る
咲夜「くっ…!?」
下がって、スペルカードを出したとき
レミリア「やめなさい、咲夜!」
廊下の先の扉が勢いよく開く。そこにはレミリアがいた
椿「いちいち扉を勢いよく開けないと登場できないのかな、ここの人は…」
咲夜「お嬢様…!」
レミリアが二人の近くに来る。

レミリア「その子は、大事なお客よ。そんな無礼は許さないわ」
咲夜「…申し訳ありません……」
レミリアが椿の方へ向き

レミリア「椿、怪我はない?」
椿「無いよ〜。ありがと、ナn…レミリア」
今ナノと言いかけたが、また言ったらさっきみたいなことが起きると学習して、ちゃんと名前で呼んだ。
レミリア「レミリアお姉様と呼びなさい」
椿「今日は楽しかったよ、レミリア」
レミリア「そう、それはよかったわ。またいつでも来なさい、あとレミリアお姉様と呼びなさい」
椿「あ、メイドさん。これ、ナイフ返すよ。」
先ほどまで刺さっていたナイフを咲夜に返す

咲夜「あ、はい。……あれ?傷があって立てないはずでは…」
そんな疑問を抱きつつ、入り口の扉に手をかけてる椿を見る。

椿「じゃあ、お邪魔しました〜」
レミリア「えぇ、またね。あとレミリアお姉様と呼びなさい」
椿「やだ!」
そう言って、屋敷から出た。
咲夜「………」
あの傷…もう塞がっていたような………






幽香「今日はありがとうね、またいつか私の花も持ってくるわ」
美鈴からもらった花を持っている
美鈴「ありがとうございます、楽しみにしてます!」
椿「あ、門番さん起きてる!」
椿が門から顔を覗かせている。
美鈴「あ、この子が椿さんですか!」
椿「こんにちは〜♪」
ニコッと笑って挨拶した

幽香「どう?楽しかった?」
椿「うん!弾幕ごっこって意外と難しいね?」
幽香「弾幕ごっこしたの?怪我してない?」
椿「してないよ〜」
幽香「そう?それならいいけど…今日はもう帰りましょうか」
椿「うん♪」
美鈴「また遊びに来てくださいね?」
笑顔で美鈴が言った
幽香「えぇ、もちろんよ」
私も笑顔でそう言った

今日は椿も楽しめたみたいだし、私はガーデニング仲間ができてよかったわ


つづく
15/09/07 12:30更新 / 青猫
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