連載小説
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登校編
いつものようにベットから立ち上がり、背伸びをする。
顔洗いに洗面所へ。何もかもがいつも通り。それにしても平和すぎんだろ。
言っていなかったが、僕には妹がいる。中学2年、身内が言ってもなんだがかなり可愛い。
ここでも突きつけられる俺には何もないという。転生しないと治らないレベルの致命傷だと思う。いつものようにレンジで冷やご飯を温め、その間に味噌汁、だし巻き卵を作る。両親が3年前に交通事故で他界しているため、それからずっとこんな生活が続いている。昔に比べれば手際も効率も良くなり、川越シェフはワンパンレベルまでに上達した。親が死んだ当時は心が荒みまくって不登校になって、リストカットやその他の自分を傷つけるような行動を取っていたが、これからは自分が妹を支えなければいけないと思うことができ、精神状態は回復した。なので学校では友達がいない。俺がそんな状態の時にも幼馴染の2人横山春人≠ニ高山美咲≠ヘ俺の心配を常にしてくれていた。何もない僕だがこんな素晴らしい友達がいることは誇りに思える。だがリア充は吹き飛べ。そんな昔の黒歴史を思い返していると登校時間が近づいて来た。
「じゃ、そろそろ行ってくるわ」。「うん、行ってらっしゃい!」。今日は開校記念日で休みらしい。素っ気ないがまぁ普通だろう。俺は風を切りながらペダルを踏む。この感覚は何度味わってもたまらんの。まぁ、当たり前だが特に事故もなく高校に着き自転車を止め、教室へ。
すると教室の前に人だかりができている。横山春人≠セ。
本当に大した人気だと思う。頭良くて、イケメンで、運動できて、そりゃモテるだろ。
チートかよ。天は二物を与えず≠ニか言いけどあいつは例外。
俺は気配を消しながら教室へ向かう。しかし春人は僕に気づき話しかけて来た。
「よっ!おはよっ、顔死んでんぞw」朝イチから顔死んでるって、知ってるよ気付いてるよ。でもこれ遺伝だから。自分から死にに行ってるわけではないからね!
僕はそんな春人から受ける圧力と、周りの女子から発せられる、おい、返事しろよコラ、いてかますぞ。的な数の暴力に耐えられず、「お、お、はよぅ」とコミュ障のようなキ○ガイのような反応で受け流す。しかし春人は女子どもの対応に追われ、僕のおはようなど聞いていなかった。
もう朝からメンタル崩壊寸前。聞かないなら話しかけないでほしいと思いながら僕は教室へ入った。
16/12/18 22:37更新 / さじまる
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■作者メッセージ
第2弾です。まだまだ未熟ですが、読んで頂けると有り難いです!

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