4
しばらくすると、車が止まったのがわかる。目的地に着いたようだ。
「さあ、降りて」
ジャッキーに降りるよう促され、車の扉を開いて降りる。そこは森の中で、目の前に森の中には似つかわしくないいかにも近代的な巨大高層ビルがただ一つだけそびえたっていた。
自動ドアをくぐると、だだっ広いエントランスがあり、いろんな人がせわしなく歩いていた。
「とりあえずエレベーターに乗ろう。ボスの部屋は44階だから、さすがに階段を上がるのはきついでしょ?」
ジャッキーにそう言われ、僕は無言でついていく。
エレベーターの入り口前に立ち、二人でエレベーターが来るのを待つ。
「どう?こんな森の中にこんな建物があるなんて驚いた?」
ジャッキーが何だか楽しそうに聞いてくる。車の中での重い空気はどこへ行ったのか。
「そうだね……不思議な感じだった」
「ふふっそ〜でしょ〜!私も初めて来たとき不思議だったもん!!」
なんだかうれしそうだ。
そうこうしているうちにエレベーターが来た。
ドアが開くと、そこから一人の男性が出てきた。茶髪の体格のよい男性だ。歳はジャッキーよりも上に見える……ジャッキーが16歳ほどに見えるので、およそ20歳前後だろうか。目つきが鋭く、タンクトップを通してもよくわかる筋肉付き、そして褐色肌が特徴的だ。
男性がジャッキーに話しかける。
「ようジャッキー!任務からのお帰りかい??」
「おはよう!まあそんなところかな!マルセルはその姿を見ると…トレーニング?」
「おうよ!今から森の中を3時間くらい走ってくるわ!!」
元気に男性とジャッキーが会話を交わす。僕ははたからその様子を見ていた。
するとマルセルと呼ばれた男性が僕の視線に気付き、僕の方に向き直る。
「ジャッキーが戻ってきたってことはこいつが例のロブエ族の生き残りか?」
「そうだよ!この子マジで図太いんだよ〜、普通の人間なら死んでるくらいのケガをしてたのに今全然ピンピンしてる!!」
ジャッキーがマルセルにそう伝えるとマルセルはがっはっはっと大きな声で笑った。
「そうか!流石はロブエ族だな!強いやつはどんな人種でも大歓迎だ!特にウチの部隊はな!!一緒にやりに行くのが楽しみだ!」
そう言って僕の背中を勢いよく叩く。バン!と派手な音が鳴った。
「じゃあまたお披露目会でゆっくりはなそう!…………」
じっとこちらを見たままマルセルは静止した。名前がわからないからだろうか。
「………フェルディです…」
「フェルディ!なんだか気弱そうな感じだな!まあ戦ったらそうでもないのかもしれんが!」
そういってマルセルは走ってビルの出入り口へと去っていった。最後の一言は余計だったが明るくてしゃべりやすそうな人だ。
マルセルと別れると、僕とジャッキーはエレベーターに乗り込む。ジャッキーは44と書かれたボタンを押し、扉を閉じるボタンを押した。
「あの人も私たちと同じ職場で働いてる、フェルディの同僚になる人だよ!元気で話しやすい人だよね」
ニコニコしながらこちらに話しかけてくる。確かに良さそうな人ではあったが、それよりも今のやりとりで気になることがたくさん出てきた。
「確かにその通りだけど……今の会話でいろいろ聞きたいことができた」
「あぁ〜〜……まあそうだよね!私でよければ何でも答えるよ!って言いたいけどまあそこらへんの話はボスが教えてくれるよ!結構長い話になるから!」
やんわりと逃げられた。そのボスと話す前に状況を知っておきたかったのだけど。
………………まあいいか。
そうこうしているうちにエレベーターが44階に着いたらしく、ドアが開いた。
「じゃあ、私についてきて」
ジャッキーに促され、僕はエレベーターを出た。
エレベーターを出ると、そこには長い通路が続いていた。しかし左右には扉は一つずつしかなく、あとは突き当りに一つ扉があるだけだ。
「ボスの部屋は突き当り奥の扉のところだよ」
唖然とした僕の反応を見てかどうかはわからないが、ジャッキーがそう注釈を入れてくれた。
無言で廊下を歩く。乾いた足音だけが響き、その音がこの廊下の空気を重くしている気がした。
扉の前にたどり着くと、ジャッキーは扉を三回ノックして扉を開けた。
ジャッキーに「入って」と促されて部屋の中に入る。
部屋の中は薄暗く、広い部屋の四方は本棚に囲まれており、たくさんの本や書類が顔をのぞかせていた。その中央、机の上に六つの半透明モニターが僕らに背を向けて配置されており、その向こう側に人らしき姿が座っているのが見えた。モニターが邪魔で顔までは見えない。
「ボス……例の少年を連れてきました」
ジャッキーがボスと呼ばれる人に告げる。その声は今まで僕に向けていた声とは違い、重く、厳格な空気を感じさせる声であった。
しかしモニターの向こう側から返事はない。腕を組んだまま静止している。
「ボス…………」
ジャッキーが声をかける。しかし反応がない。
「………大丈夫なの……か…?」
僕がそうつぶやくと、ジャッキーが突然息を大きく吸って……
「起きろ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッ!!!!」
「うおおおおおおおっ!?!?!?!?」
………超絶大きな声を張り上げた。同時にモニターの後ろにいた人も椅子から転げ落ちる。
さっきまでの厳格な空気はどこへ行ったのか。
「ボス…ま〜〜〜〜〜〜〜た寝てたの???たまには戻ってきたときに起きてる姿を見てみたいんだけどぉ…てゆーか任務から帰ってくるたびにこれ言うのもうそろそろ飽きたんだけど…」
「ハハ……いや面目ないね……おじさん、もうおじさんだから本当にいつでも寝れちゃうんだよ…部屋暗いし………」
「じゃあ明かりつければいいじゃん!!!!」
ジャッキーがえいっとドアの近くにあったボタンを押すと、室内が明るく照らされる。あっまぶしい!といって両手で顔を覆うおじさんが目の前にいた。
ボスと呼ばれた男性は、両手で顔を覆ったまま指の間からこちらを見た。
「………恥ずかしいところをみられてしまったね…おじさん、恥ずかしいよ…………」
そういうと、彼は椅子のひじ掛けにあるボタンを押して、僕の方に向き直った。ボタンを押すと彼の目の前にあったスクリーンが消えた。
「……はじめまして、フェルディ。私はエラム連邦T型生命体対策本部の本部長を務めているアレクサンドルだ。呼び名は何でもいいよ、ボスって呼んでくれると個人的にうれしいけどね」
「……はじめまして」
穏やかそうな顔をした40ぐらいの男性だ。それでいて、その身からは厳かな、この組織のトップだと感じさせる貫禄のようなものが見える。
「さて…挨拶も済んだところで、何から話したらいいかな………」
彼は少し悩む素振りを見せて、僕に話を始めた。
「まず……君のいた村がどうなったかは知ってるかな?」
そう聞かれ、僕は首を軽く縦に振って返す。
「そうかい。ジャッキーかキリル付近に聞いたかな。じゃあ僕はその後を話そう。村が潰れ、君が生き残りとして救い出されたわけだけど、君はもともとロブエ族の人間だ。エラムとしては君も不穏分子にしか見えないから殺しておきたいみたいだ。この話の流れはわかるかい?」
納得はいかないが、表だけみたらそうなるだろう。僕の村での扱いなど、エラムが感知しているわけがない。村を全壊させるほどの意気込みで潰しにかかっているなら、息のかかっていそうな人間はすべて排除したいわけだ。
僕はこの問いに対して首肯する。
「呑み込みが早くて助かるよ。冷静に、客観的に物事を判断できるのはとてもいいことだ。……話を戻そう。今の話から、君はこのままいくと処刑台送りだ。だけど君は村の人間であって村の人間ではなかった。もう少し正確に言うなら、君は村の人間と同じような立ち位置にいなかった。だから村を潰されたところで恨みもないし、何かを託されているわけでもない。違うかい?」
言っていることは間違っていないのでうなずいておく。
「そこでだ。私のこの組織、エラム連邦T型生命体対策本部に入ってほしいんだ。今ウチはエージェント…戦闘員が不足していてね。君はロブエ族だから高いポテンシャルを出せると思うんだ。」
彼は話を続ける。
「ここを出たら一発お縄。ここに留まったら仕事はあるけどエラムから命を狙われることはない。それなりの待遇も約束できる。命をかける仕事だから生死を保証することまではできないけどね。どう?そこまで悪い条件じゃないと思うけど……」
「働かせてください」
僕が即答すると、彼は一瞬驚いた顔をしたが、すぐににこやかになった。
「そうかい!よかったよかった、もし断られたらどうしようかと、おじさん結構びくびくしてたんだよ」
そういうと彼は席を立ち、僕らに背を向けて奥の本棚の方へ進んだ。
「じゃあ仕事についてはまた明日話をするとしよう。君の居室はジャッキーの隣の部屋を使うといい。ジャッキー、ここでの生活とかの説明、任せたよ」
するとここまで黙って話を聞いていたジャッキーが元気に声を上げる。
「お任せあれ!!じゃあフェルディ、行こうか!」
彼女はそういうと、僕の手を引き部屋を出ようとした。
扉が開き、部屋を出ようとすると後ろから声がする。
「…………てくれてよかっ………ルディ」
振り向いたときには、扉は閉まっていた。
「さあ、降りて」
ジャッキーに降りるよう促され、車の扉を開いて降りる。そこは森の中で、目の前に森の中には似つかわしくないいかにも近代的な巨大高層ビルがただ一つだけそびえたっていた。
自動ドアをくぐると、だだっ広いエントランスがあり、いろんな人がせわしなく歩いていた。
「とりあえずエレベーターに乗ろう。ボスの部屋は44階だから、さすがに階段を上がるのはきついでしょ?」
ジャッキーにそう言われ、僕は無言でついていく。
エレベーターの入り口前に立ち、二人でエレベーターが来るのを待つ。
「どう?こんな森の中にこんな建物があるなんて驚いた?」
ジャッキーが何だか楽しそうに聞いてくる。車の中での重い空気はどこへ行ったのか。
「そうだね……不思議な感じだった」
「ふふっそ〜でしょ〜!私も初めて来たとき不思議だったもん!!」
なんだかうれしそうだ。
そうこうしているうちにエレベーターが来た。
ドアが開くと、そこから一人の男性が出てきた。茶髪の体格のよい男性だ。歳はジャッキーよりも上に見える……ジャッキーが16歳ほどに見えるので、およそ20歳前後だろうか。目つきが鋭く、タンクトップを通してもよくわかる筋肉付き、そして褐色肌が特徴的だ。
男性がジャッキーに話しかける。
「ようジャッキー!任務からのお帰りかい??」
「おはよう!まあそんなところかな!マルセルはその姿を見ると…トレーニング?」
「おうよ!今から森の中を3時間くらい走ってくるわ!!」
元気に男性とジャッキーが会話を交わす。僕ははたからその様子を見ていた。
するとマルセルと呼ばれた男性が僕の視線に気付き、僕の方に向き直る。
「ジャッキーが戻ってきたってことはこいつが例のロブエ族の生き残りか?」
「そうだよ!この子マジで図太いんだよ〜、普通の人間なら死んでるくらいのケガをしてたのに今全然ピンピンしてる!!」
ジャッキーがマルセルにそう伝えるとマルセルはがっはっはっと大きな声で笑った。
「そうか!流石はロブエ族だな!強いやつはどんな人種でも大歓迎だ!特にウチの部隊はな!!一緒にやりに行くのが楽しみだ!」
そう言って僕の背中を勢いよく叩く。バン!と派手な音が鳴った。
「じゃあまたお披露目会でゆっくりはなそう!…………」
じっとこちらを見たままマルセルは静止した。名前がわからないからだろうか。
「………フェルディです…」
「フェルディ!なんだか気弱そうな感じだな!まあ戦ったらそうでもないのかもしれんが!」
そういってマルセルは走ってビルの出入り口へと去っていった。最後の一言は余計だったが明るくてしゃべりやすそうな人だ。
マルセルと別れると、僕とジャッキーはエレベーターに乗り込む。ジャッキーは44と書かれたボタンを押し、扉を閉じるボタンを押した。
「あの人も私たちと同じ職場で働いてる、フェルディの同僚になる人だよ!元気で話しやすい人だよね」
ニコニコしながらこちらに話しかけてくる。確かに良さそうな人ではあったが、それよりも今のやりとりで気になることがたくさん出てきた。
「確かにその通りだけど……今の会話でいろいろ聞きたいことができた」
「あぁ〜〜……まあそうだよね!私でよければ何でも答えるよ!って言いたいけどまあそこらへんの話はボスが教えてくれるよ!結構長い話になるから!」
やんわりと逃げられた。そのボスと話す前に状況を知っておきたかったのだけど。
………………まあいいか。
そうこうしているうちにエレベーターが44階に着いたらしく、ドアが開いた。
「じゃあ、私についてきて」
ジャッキーに促され、僕はエレベーターを出た。
エレベーターを出ると、そこには長い通路が続いていた。しかし左右には扉は一つずつしかなく、あとは突き当りに一つ扉があるだけだ。
「ボスの部屋は突き当り奥の扉のところだよ」
唖然とした僕の反応を見てかどうかはわからないが、ジャッキーがそう注釈を入れてくれた。
無言で廊下を歩く。乾いた足音だけが響き、その音がこの廊下の空気を重くしている気がした。
扉の前にたどり着くと、ジャッキーは扉を三回ノックして扉を開けた。
ジャッキーに「入って」と促されて部屋の中に入る。
部屋の中は薄暗く、広い部屋の四方は本棚に囲まれており、たくさんの本や書類が顔をのぞかせていた。その中央、机の上に六つの半透明モニターが僕らに背を向けて配置されており、その向こう側に人らしき姿が座っているのが見えた。モニターが邪魔で顔までは見えない。
「ボス……例の少年を連れてきました」
ジャッキーがボスと呼ばれる人に告げる。その声は今まで僕に向けていた声とは違い、重く、厳格な空気を感じさせる声であった。
しかしモニターの向こう側から返事はない。腕を組んだまま静止している。
「ボス…………」
ジャッキーが声をかける。しかし反応がない。
「………大丈夫なの……か…?」
僕がそうつぶやくと、ジャッキーが突然息を大きく吸って……
「起きろ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッ!!!!」
「うおおおおおおおっ!?!?!?!?」
………超絶大きな声を張り上げた。同時にモニターの後ろにいた人も椅子から転げ落ちる。
さっきまでの厳格な空気はどこへ行ったのか。
「ボス…ま〜〜〜〜〜〜〜た寝てたの???たまには戻ってきたときに起きてる姿を見てみたいんだけどぉ…てゆーか任務から帰ってくるたびにこれ言うのもうそろそろ飽きたんだけど…」
「ハハ……いや面目ないね……おじさん、もうおじさんだから本当にいつでも寝れちゃうんだよ…部屋暗いし………」
「じゃあ明かりつければいいじゃん!!!!」
ジャッキーがえいっとドアの近くにあったボタンを押すと、室内が明るく照らされる。あっまぶしい!といって両手で顔を覆うおじさんが目の前にいた。
ボスと呼ばれた男性は、両手で顔を覆ったまま指の間からこちらを見た。
「………恥ずかしいところをみられてしまったね…おじさん、恥ずかしいよ…………」
そういうと、彼は椅子のひじ掛けにあるボタンを押して、僕の方に向き直った。ボタンを押すと彼の目の前にあったスクリーンが消えた。
「……はじめまして、フェルディ。私はエラム連邦T型生命体対策本部の本部長を務めているアレクサンドルだ。呼び名は何でもいいよ、ボスって呼んでくれると個人的にうれしいけどね」
「……はじめまして」
穏やかそうな顔をした40ぐらいの男性だ。それでいて、その身からは厳かな、この組織のトップだと感じさせる貫禄のようなものが見える。
「さて…挨拶も済んだところで、何から話したらいいかな………」
彼は少し悩む素振りを見せて、僕に話を始めた。
「まず……君のいた村がどうなったかは知ってるかな?」
そう聞かれ、僕は首を軽く縦に振って返す。
「そうかい。ジャッキーかキリル付近に聞いたかな。じゃあ僕はその後を話そう。村が潰れ、君が生き残りとして救い出されたわけだけど、君はもともとロブエ族の人間だ。エラムとしては君も不穏分子にしか見えないから殺しておきたいみたいだ。この話の流れはわかるかい?」
納得はいかないが、表だけみたらそうなるだろう。僕の村での扱いなど、エラムが感知しているわけがない。村を全壊させるほどの意気込みで潰しにかかっているなら、息のかかっていそうな人間はすべて排除したいわけだ。
僕はこの問いに対して首肯する。
「呑み込みが早くて助かるよ。冷静に、客観的に物事を判断できるのはとてもいいことだ。……話を戻そう。今の話から、君はこのままいくと処刑台送りだ。だけど君は村の人間であって村の人間ではなかった。もう少し正確に言うなら、君は村の人間と同じような立ち位置にいなかった。だから村を潰されたところで恨みもないし、何かを託されているわけでもない。違うかい?」
言っていることは間違っていないのでうなずいておく。
「そこでだ。私のこの組織、エラム連邦T型生命体対策本部に入ってほしいんだ。今ウチはエージェント…戦闘員が不足していてね。君はロブエ族だから高いポテンシャルを出せると思うんだ。」
彼は話を続ける。
「ここを出たら一発お縄。ここに留まったら仕事はあるけどエラムから命を狙われることはない。それなりの待遇も約束できる。命をかける仕事だから生死を保証することまではできないけどね。どう?そこまで悪い条件じゃないと思うけど……」
「働かせてください」
僕が即答すると、彼は一瞬驚いた顔をしたが、すぐににこやかになった。
「そうかい!よかったよかった、もし断られたらどうしようかと、おじさん結構びくびくしてたんだよ」
そういうと彼は席を立ち、僕らに背を向けて奥の本棚の方へ進んだ。
「じゃあ仕事についてはまた明日話をするとしよう。君の居室はジャッキーの隣の部屋を使うといい。ジャッキー、ここでの生活とかの説明、任せたよ」
するとここまで黙って話を聞いていたジャッキーが元気に声を上げる。
「お任せあれ!!じゃあフェルディ、行こうか!」
彼女はそういうと、僕の手を引き部屋を出ようとした。
扉が開き、部屋を出ようとすると後ろから声がする。
「…………てくれてよかっ………ルディ」
振り向いたときには、扉は閉まっていた。
21/07/08 13:11更新 / Catll> (らゐる)