連載小説
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1憑目
蓮太郎「ここが、新しく暮らす部屋か…」
あるアパートへ引っ越してきた僕。この春から高校生になって、それの都合で引っ越すことになり、今日から独り暮らしだ。親が心配してたけど、別に家事とかも普通にできるし、何も心配することはないんだけどなぁ…

僕は引っ越しの会社の人が、部屋まで運んでくれた荷物を開ける。荷物を片付けるのは大変そうだな…でも後に延ばした方がめんどくさいし、今日中にパパッと終わらせよう!

などと頭の中で独り言を言いながら、僕は荷物を片付けようとした

蓮太郎「…ん?」
部屋の隅の方に目をやる。そこには、外国製の人形が置いてあった。明らかに僕のじゃない…前の人の忘れ物だろうかな?
蓮太郎「結構古そうな人形だな…背中にメリーって書いてある………どうするかな…」
人形を手にとって少し考える。そこで、1つの答えにたどり着く。

蓮太郎「捨てよう、誰のものかもわからないし…」
そう言って、大きめのごみ袋の中に人形を入れて、ごみ袋をくくる。近所のごみ捨て場まで行って、それを捨ててきた。
蓮太郎「さてと、早いとこ片付けないとね」













多分夜

蓮太郎「やっと終わった…」
なんということでしょう、ベッドとタンスと運ばれてきた荷物が置いてあった、なんとも言えない部屋が、片付き落ち着いた部屋に……あ、なんかめんどくさくなってきた。まぁ要は、片付いたと言うわけです。

蓮太郎「お腹すいたな…今日はもう、コンビニの弁当で済ませるかな」
そう言って僕は、財布を持って立ち上がった。すると、僕のスマホに着信が入る。スマホを手にとって見てみると、非通知と書いてあった。


蓮太郎「…」
僕はなんの躊躇いもなく電話を切った。そしてスマホを机の上に置こうとしたら、また着信が入る。非通知

蓮太郎「…」
また僕は切る。そしたらまた着信が入る、非通知で
蓮太郎「しつこいな……」
仕方なく電話に出ることにした。とりあえず通話状態にしてスマホを耳に当てる

「ふふふ…あたし、メリーさん。今、e」
プチッ

イタズラ電話だと思って、すぐ切った。
また着信が入る…もうスマホの電源を切って、スマホを机の上に置いてコンビニに向かった。

コンビニに着いた僕は、弁当を選んでいる。
そういえばさっきの電話、どこかで聞いたことがあるような……まさか、メリーさんの電話かな?あの何回もかけてきて、最終的に背後に立たれて殺されるあれかな?いやでも、イタズラ電話でしょ……
…そういえば、朝捨てた人形もメリーっていう名前だったっけ……

僕はそんな都市伝説を思い出しながら、弁当とシュークリームを買ってアパートに戻った

部屋に入ると、そこには………


メリー「やっと帰ってきたわね!ていうかスマホ置いていくとか、バカなの!?」
魔法少女みたいな女の子がいた



蓮太郎「…誰?魔法少女?」
メリー「ちっがぁう!!メリーさんよ、わからないの!?」
蓮太郎「メリーという名のレイヤー?」
メリー「だからちがうっ!」
酷く怒ってらっしゃる

蓮太郎「まぁ、これあげるから落ち着いて」
と言って、袋からシュークリームを出す
メリー「…!シュークリーム!」
すごい速さで僕の手からシュークリームを取った。目を輝かせてるな…メリーさんがシュークリーム好きなのを覚えてて助かったな

メリー「ハッ!べ、別にシュークリームがすごく好きとか、そんなんじゃないから!」
袋を開けながらそんなことを言う。言い終わるとシュークリームを食べ始める…変なツンデレだな、この人

蓮太郎「で、君はあのメリーさんだよね?」
メリー「そうよっ…もぐもぐ…やっとわかったのね、遅すぎ…もぐもぐ」
蓮太郎「だとしたら、今僕の背後にいないといけないんじゃないの?」
メリー「…あ」
食べる動作をピタッとやめる。

メリー「は………」

謀ったわねぇッ!!

蓮太郎「いや君が正々堂々真っ正面から来たんでしょ」

メリー「ここまであたしをバカにするなんて…あんた、ただじゃおかないから!」
シュークリームを全部食べ終えたメリーさんは、構える
メリー「今から背後をとっても、大丈夫よね…遅くはないわ!」
蓮太郎「もう遅いよ」

メリー「覚悟しなさいッ!!」
俺の背後へまわろうとするが、僕はクルッと向きを変えて阻止する。
メリー「くっ…ならこっちよ!」
こんどは反対方向からまわろうとするが、僕はクルッと向きを変えて阻止。それでも諦めず背後にまわろうとするメリーさん

数分後

メリー「はぁ…はぁ……」
息切れしてるが、まだ諦めてない様子。僕は後ろに歩いて、壁に背中をつける

メリー「あーっ!!それナシ!卑怯よそんなの!今すぐ壁から離れなさい!!」
蓮太郎「無理」
メリー「あんたは、ルールガン無視の大悪党ね!!」
蓮太郎「いや、生死に関わることだし…」

メリー「こうなったら…殺すことが無理ならあれをやるわ!あれさえやればいいはず!」
僕は当然、なんのことかわかってない。ただ、殺されることはなくなったから少しは安心してる。

メリー「あんたに取り憑くわ!」
こちらにビシッと指を指す。
蓮太郎「取り憑く…取り憑いたら、何かあるの?」
メリー「えーっと…あたしが常にあんたの居場所がわかるようになるわ!GPSみたいな物よ!あと、都合上同居になるわね」
また現代的な例え方をしたね

蓮太郎「まぁ、別にいいけど…」
メリー「本当!?やった!じゃあ…」
取り憑くかぁ…まぁ、いいか。独り暮らしもいいけど、ルームメイトとかいた方が面白いかもしれないし…変な子けど。それにこの子、ちょっと可愛いな…あ、いや、変な考えとかはしてないよ?その辺はハッキリしておきたい!

メリー「ちょっと、聞いてるの?」
蓮太郎「あ、え?なに?」
メリー「だから、この書類にサインしてって言ったのよ。」
蓮太郎「…は?」
メリー「だから、サインして」
蓮太郎「あ、いや、ちょっと待って。え?取り憑くって、君がパッとやる感じじゃないの?何で契約書みたいなのでやるの?」
メリー「バッカじゃないの!?一体いつの話してるのよ…今の時代はこうなの!ほら、早く!」
蓮太郎「あ、はいはい…」

と、そんな感じで取り憑れました。この先、どうなることやら……


つづく
15/04/20 11:33更新 / 青猫
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