第7話「必ず出よう!」
無人の館 二階の部屋
ヴィオラ「……」
先程…不思議研究会のリーダー、ティーダが死んだ光景を見たヴィオラとユミル。二階に上がって、右の通路を通ったらすぐ近くにある部屋に隠れた二人。ヴィオラは体育座りで、黙って俯いている……無理もない。自分の先輩二人の死ぬ光景を見てしまっている……
ユミル「……もう追って来ないな…」
扉を少し開けて、その隙間から人形がいるかどうかを見ているユミル。こちらには来ていないようだ
ヴィオラ「…………………」
ユミル「…なるべく見つかっても逃げられる場所に行った方がいいな…」
ヴィオラ「…………………」
ユミル「おい、聞いてるのか?」
ヴィオラ「………………………」
相変わらず、黙ったままだ
ユミル「……お前な、いつまでもそんな落ち込んでてもダメだろ」
ヴィオラ「そんなって……人が死んだんだよ!?二人も…ユミル君は、なんとも思わないの!?」
ユミル「やっと喋ったと思ったら……なんとも思わないわけないだろ。でも、いつまでも落ち込むくらいなら、僕はここから出るために人形のパーツを探すね」
ヴィオラ「…でも…………」
ユミルが少しため息を吐き、ヴィオラの近くに行き
ユミル「…あのバカ会長も言ってただろ。「必ず脱出しろ」って。アイツが最後に……リーダーとして僕らに伝えてくれた言葉に、従おうと思わないのか?」
顔をあげるヴィオラ。確かに、会長が最後に…私達に伝えてくれた言葉、無駄にするわけにはいかない………ヴィオラはそう思い
ヴィオラ「ありがと…ユミル君……」
笑みを浮かべて、相手にお礼を言う。ユミルは照れたのか、ヴィオラに背を向けて
ユミル「ほ、ほら…さっさと行くよ」
と言って歩き出す……すると、ドアを叩く音が聞こえる
「おーい、俺だー!開けてくれー!」
ラッシュの声だ
ヴィオラ「あ、ラッシュ先輩だ…!」
ユミルが扉を開けると、ラッシュがいる。ラッシュの隣に、メルもいる
ヴィオラ「メルちゃん!無事だったんだね!」
ヒューズが死んでから、長く会っていない相手が生きていたとわかると、嬉しそうな顔をして
メル「ご、ご心配をかけて…すみませんでした……」
ヴィオラ「いいよいいよ、生きてるんだから!」
ラッシュとメルが部屋に入る。するとユミルが、ラッシュが持っている物に目が止まる
ユミル「ラッシュ…それって、銃か?」
ラッシュ「おう!実は探索してたらあったんだぜ!」
ユミル「そうか…それで、あの人形が殺れたらいいけど」
メル「それだけじゃないですよ!ほら!」
メルの手には、人形の右腕がある。
ヴィオラ「あ、人形のパーツ…!」
メルからパーツを受け取り、人形にはめる
メル「これで、あとパーツは二つですね!」
ヴィオラ「うん!」
ラッシュ「…ところで、ティーダは?」
この場にいないティーダに気づき、二人に問う。ラッシュとメルは、ティーダが死んだことは知らない
ヴィオラ「…実は……」
二人に話す。ティーダが死んだことを…
メル「嘘でしょ…ティーダさんが…」
ユミル「嘘じゃないよ…」
ラッシュ「くそ……あの人形、絶対壊してやる!」
部屋から勢いよく出る。
ヴィオラ「あ、待ってください!」
ヴィオラが追いかける。二人も追いかけるが……ヴィオラは、左の通路に何かいることに気づく。その方向を見ると……
人形「…………」
人形がこちらを見下ろしている。
ヴィオラ「あ…ぁ………」
逃げようとしたが、人形に掴まれる
ヴィオラ「い、嫌…放して…っ…!…死にたくない…っ!!」
ラッシュ「ヴィオラ!」
ラッシュが戻ってきて、銃を構える
ラッシュ「ヴィオラを放せぇ!!!」
ドォンッ!!
ま
館に銃声が響く。銃弾は、人形の肩のジョイントパーツに命中して、ぶらんと垂れ下がってヴィオラも手から放れる
ヴィオラ「うっ…」
そのまま地面に落ちるが、すぐに人形から離れて
メル「ヴィオラさん、大丈夫ですか!?」
ヴィオラ「う、うん……」
ラッシュ「この野郎、こうしてやるっ!!」
もう片方のジョイントパーツに向けて放ち、命中。これで両手が使えなくなる
ラッシュ「よっしゃ!もうこれで…」
ガシャァァァァァン
人形が、口を開けてラッシュの方に倒れる。起き上がると、ラッシュを口でくわえており
メル「…あ…っ…!!!」
メルがそう叫んだ次の瞬間、人形はラッシュを飲み込む
ヴィオラ「…あぁぁ…!!」
ユミル「おい…ラッシュ…お前………」
三人が絶望した顔で、人形を見ている。人形が三人の方を向いた瞬間
ドォンッドォンッ!!
人形の口の中から銃声が鳴る。そして、人形の下の歯と顎が地に落ちる。その顎の中には、ラッシュがいる
ヴィオラ「……」
三人とも驚いた表情でラッシュを見ている
ラッシュ「よっしゃ、コイツは口も使えなくなったぜ!お前ら、急いで離れるぞ!」
メル「あ、はい!!」
すごい…ラッシュ先輩…!あの人形を壊すなんて…!これで、もう追ってくる人形はいない!人形のパーツさえ見つければ、私達はここから脱出できる!
ヴィオラはそう思い、全員で下の階に下りた
現在の生存者
ヴィオラ・マーガレット
ラッシュ・フルバスター
メル・キャロライン
ユミル・アスティン
現在所持しているパーツ
頭部
胴体
右腕
左足
To be continued
ヴィオラ「……」
先程…不思議研究会のリーダー、ティーダが死んだ光景を見たヴィオラとユミル。二階に上がって、右の通路を通ったらすぐ近くにある部屋に隠れた二人。ヴィオラは体育座りで、黙って俯いている……無理もない。自分の先輩二人の死ぬ光景を見てしまっている……
ユミル「……もう追って来ないな…」
扉を少し開けて、その隙間から人形がいるかどうかを見ているユミル。こちらには来ていないようだ
ヴィオラ「…………………」
ユミル「…なるべく見つかっても逃げられる場所に行った方がいいな…」
ヴィオラ「…………………」
ユミル「おい、聞いてるのか?」
ヴィオラ「………………………」
相変わらず、黙ったままだ
ユミル「……お前な、いつまでもそんな落ち込んでてもダメだろ」
ヴィオラ「そんなって……人が死んだんだよ!?二人も…ユミル君は、なんとも思わないの!?」
ユミル「やっと喋ったと思ったら……なんとも思わないわけないだろ。でも、いつまでも落ち込むくらいなら、僕はここから出るために人形のパーツを探すね」
ヴィオラ「…でも…………」
ユミルが少しため息を吐き、ヴィオラの近くに行き
ユミル「…あのバカ会長も言ってただろ。「必ず脱出しろ」って。アイツが最後に……リーダーとして僕らに伝えてくれた言葉に、従おうと思わないのか?」
顔をあげるヴィオラ。確かに、会長が最後に…私達に伝えてくれた言葉、無駄にするわけにはいかない………ヴィオラはそう思い
ヴィオラ「ありがと…ユミル君……」
笑みを浮かべて、相手にお礼を言う。ユミルは照れたのか、ヴィオラに背を向けて
ユミル「ほ、ほら…さっさと行くよ」
と言って歩き出す……すると、ドアを叩く音が聞こえる
「おーい、俺だー!開けてくれー!」
ラッシュの声だ
ヴィオラ「あ、ラッシュ先輩だ…!」
ユミルが扉を開けると、ラッシュがいる。ラッシュの隣に、メルもいる
ヴィオラ「メルちゃん!無事だったんだね!」
ヒューズが死んでから、長く会っていない相手が生きていたとわかると、嬉しそうな顔をして
メル「ご、ご心配をかけて…すみませんでした……」
ヴィオラ「いいよいいよ、生きてるんだから!」
ラッシュとメルが部屋に入る。するとユミルが、ラッシュが持っている物に目が止まる
ユミル「ラッシュ…それって、銃か?」
ラッシュ「おう!実は探索してたらあったんだぜ!」
ユミル「そうか…それで、あの人形が殺れたらいいけど」
メル「それだけじゃないですよ!ほら!」
メルの手には、人形の右腕がある。
ヴィオラ「あ、人形のパーツ…!」
メルからパーツを受け取り、人形にはめる
メル「これで、あとパーツは二つですね!」
ヴィオラ「うん!」
ラッシュ「…ところで、ティーダは?」
この場にいないティーダに気づき、二人に問う。ラッシュとメルは、ティーダが死んだことは知らない
ヴィオラ「…実は……」
二人に話す。ティーダが死んだことを…
メル「嘘でしょ…ティーダさんが…」
ユミル「嘘じゃないよ…」
ラッシュ「くそ……あの人形、絶対壊してやる!」
部屋から勢いよく出る。
ヴィオラ「あ、待ってください!」
ヴィオラが追いかける。二人も追いかけるが……ヴィオラは、左の通路に何かいることに気づく。その方向を見ると……
人形「…………」
人形がこちらを見下ろしている。
ヴィオラ「あ…ぁ………」
逃げようとしたが、人形に掴まれる
ヴィオラ「い、嫌…放して…っ…!…死にたくない…っ!!」
ラッシュ「ヴィオラ!」
ラッシュが戻ってきて、銃を構える
ラッシュ「ヴィオラを放せぇ!!!」
ドォンッ!!
ま
館に銃声が響く。銃弾は、人形の肩のジョイントパーツに命中して、ぶらんと垂れ下がってヴィオラも手から放れる
ヴィオラ「うっ…」
そのまま地面に落ちるが、すぐに人形から離れて
メル「ヴィオラさん、大丈夫ですか!?」
ヴィオラ「う、うん……」
ラッシュ「この野郎、こうしてやるっ!!」
もう片方のジョイントパーツに向けて放ち、命中。これで両手が使えなくなる
ラッシュ「よっしゃ!もうこれで…」
ガシャァァァァァン
人形が、口を開けてラッシュの方に倒れる。起き上がると、ラッシュを口でくわえており
メル「…あ…っ…!!!」
メルがそう叫んだ次の瞬間、人形はラッシュを飲み込む
ヴィオラ「…あぁぁ…!!」
ユミル「おい…ラッシュ…お前………」
三人が絶望した顔で、人形を見ている。人形が三人の方を向いた瞬間
ドォンッドォンッ!!
人形の口の中から銃声が鳴る。そして、人形の下の歯と顎が地に落ちる。その顎の中には、ラッシュがいる
ヴィオラ「……」
三人とも驚いた表情でラッシュを見ている
ラッシュ「よっしゃ、コイツは口も使えなくなったぜ!お前ら、急いで離れるぞ!」
メル「あ、はい!!」
すごい…ラッシュ先輩…!あの人形を壊すなんて…!これで、もう追ってくる人形はいない!人形のパーツさえ見つければ、私達はここから脱出できる!
ヴィオラはそう思い、全員で下の階に下りた
現在の生存者
ヴィオラ・マーガレット
ラッシュ・フルバスター
メル・キャロライン
ユミル・アスティン
現在所持しているパーツ
頭部
胴体
右腕
左足
To be continued
14/10/15 08:02更新 / 青猫