連載小説
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【動き出す陰謀】













「今日集まってもらったのは、他でもない。我々が追っていた組織が、動き始めたようだ。」
会議室にて、以前のように各部隊の代表2名ずつが席に着き、以前もここで作戦を伝えた…特等捜査隊の隊長、バルムンクが情報と作戦を伝える。
バルムンク「今回の作戦は、特殊だ。全討伐部隊がこの作戦に参加し、奴らを討伐する。だが、奴らの力量は未知数…S3の悪魔も多いと、思った方がいい。」
後ろのモニターに、地図が現れる。

バルムンク「奴らが現れる場所は、推測して…今は使われていないZ市に現れると思われる。それぞれの部隊は、3つで1つの場所へ、徐々に中央へ進むようにしろ。具体的な配置は…」























作戦会議が終了し、作戦決行のその時まで…各々、準備をしている。
イルゼ「……」
イルゼは、医務室前にいた。医務室の扉をノックする。
「どうぞ」
中から、女性の声が聞こえる。
イルゼ「失礼します。」
イルゼはそう言って、医務室へ入る。

「あぁ、イルゼ。いらっしゃい…どしたの?」

医務室にいたのは、見た目12歳くらいの身長で、白衣を着た女性がいた。よく年齢を間違われるが、この人はイルゼより年上。
ちなみに、イルゼの義手などを取り付けて治療した人は、この人だ。
イルゼ「…メイさん……」
メイとは、この女性の名前だろう。
メイ「まぁ、とりあえず座って。何か、話しに来たんでしょ?」
パイプ椅子を持って来て、自分の前に置く。イルゼをその椅子に座らせ、自分もイルゼの前にある椅子に座る。

イルゼ「…実は、今日…私達がずっと追っていた組織との、戦いがあります。」
メイ「ほぉ…急ね……」
メイは、自分の机にあるパソコンを使って、何かのデータを見る。
メイ「奴らは、とんでもなく強い。悪魔を製造し続ける…恐らくだけど、悪魔よりも恐ろしい物を隠してるかもしれない。」
イルゼ「悪魔より、恐ろしい物……?」
メイ「あくまで、私の推測…」
イルゼ「あ、そうでした……実は……」

イルゼは、メイに……イヴのことを話した。メイは前から、イルゼがイヴに対する憎しみなどは聞いていたが、実際は…イヴが母親を守ろうとしたことを、イルゼから聞いた。

メイ「そう…まさか、イルゼのために命を落とそうと思ってたとは…」
イルゼ「はい…そうと知らずに、私は……だから、約束したんです。全部終わったら、お話ししましょうって……」
メイ「具体的には…どんな話?」
イルゼ「え?えっと…」
少し考え始める…何かを思いついたのか、口を開き
イルゼ「悪魔対策機関へ、勧誘……とか」
メイ「……ふふ」
その考えを聞くと、少し笑うメイ。イルゼは少し不満そうな顔になり
イルゼ「な、何がおかしいんですか」
メイ「いや、ごめんなさい。今までのあなたからは、想像もつかないセリフだって思って……まぁでも、いいと思う。悪魔対策機関にも、悪魔は何人もいるから。」
イルゼ「それ、前から気になってましたけど…本当にいるんですか?」
メイ「いるよ、悪魔の何人かはここに来て、君みたいに…私に、悩みや話をしにくる人もいる。」
前までは考えづらいが…々最近、人が悪魔を大切に思う…悪魔が、人のために命を捧げる……そんなことを知ったから、ここにも悪魔がいることは認められるようになった。

メイ「きっと、そのイヴって言う悪魔も…喜ぶと思うよ。彼女はあなたのためにそこまでしてた、なら…あなたの側にいたいって、本当は思ってたのかもしれない。」
イルゼ「そう…でしょうか…でも、それが本当なら……嬉しいです。」
イルゼは立ち上がり
イルゼ「必ず、生きて帰ります!待っててください!」
笑顔で、メイにそう伝えた。
メイ「いってらっしゃい…あなたがその悪魔を連れて帰るの、楽しみにしてる」
そう言って、イルゼを見送った…





















ディーノ「いよいよだな…」
ディーノが、第1討伐部隊を含め3つの部隊の前に立つ。
ディーノ「もしかすると、これが最後の戦いになるかもしれん。いや、必ず終わらせる、奴らの陰謀を!俺たちの手で、終わらせるんだ!!」
「オォォォォ!!!!」

ディーノ「いくぞ!!全員、俺に続け!!!」

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17/08/03 20:17更新 / 青猫
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