連載小説
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1

桜が咲き乱れている道を僕は歩く。今年は桜が一番綺麗に咲いてると、テレビや新聞で知った。確かに、今まではバラバラに咲いてたから、なかなか全部の桜の木が同時に咲かなかった。でも今年は、ほぼ同時に咲いていて、とても綺麗だ。


「よォ、優!」
聞き慣れた声が僕の名前を呼ぶ。僕の名前を呼んだと同時に、僕の肩に手を置く

優「あ、京也。おはよう!」

優「京也、もうすぐ中間テストだけど…勉強は大丈夫?」
京也「え………あぁぁ!?そうなのか!?いつ中間なんだ!?」
どうやら中間テストがあること自体知らなかったみたいだ。

優「2週間後だよ、今から勉強すれば…」
京也「優〜…助けてくれェ〜………」
優「あ、あはは………しょうがない、明日は休みだし、勉強会開く?」
京也「よしきたァ!!流石心の友、縮めて「心友」だぜ!!」
一気に立ち直った京也。授業中とか、寝てるからなぁ…………

京也「にしても、もう春だな〜」
優「そうだねぇ……」
京也「この通りもかなり桜が咲いてるけどよ、うちの学校なんて桜が咲き乱れまくってるよな!」
優「そうだね、他の学校よりも桜の木が多いって、有名だからね」
ちなみにうちの学校は、小等部、中等部、高等部の建物が一緒の敷地内にあるという感じだ。そのため、かなり広い


京也「天下とれるよな、天下!」
優「何の天下だよ!」
二人「ハハハハハハハ!」



少年少女は、平凡で少し退屈な日常を送っていた。氏への恐怖なども知らずに、毎日平凡に暮らしていた。今日までは………




















朝8時25分

「はぁ…はぁ……やっばい、ちこく、する…!」
学校のHRが始まる5分前、自分がいつも通ってる通学路を全力で走っている女子高生がいる。

彼女の名前は「戸上咲夜(とがみ さくや)」、高校2年生。身長156cm、好きな食べ物はプリン!嫌いな食べ物はセロリ、運動が得意などこにでもいる女子高生!ただいま、食パンをくわえて全力疾走中!
咲夜「あ…あと2分しか.ない…っ…!」
普通こういう場面なら、曲がり角で素敵な男子生徒とぶつかって、恋愛に発展するんだけど……そううまくはいかないよね。
現に、ぶつかるどころか誰とも出くわしてないし…

咲夜「はぁ…はぁ…!!あ、あとは、この曲がり角を曲がって全力でいけば…!」
曲がり角を曲がって、全力で走ろうとした時……










キーンコーンカーンコーン

咲夜「………」
HR開始のチャイムが鳴った。咲夜は皆勤賞の夢が崩れたと思い、その場で崩れ落ちた。
咲夜「皆勤賞が…小中も皆勤賞貰って、高校でももらうつもりだったのにぃ………」
しばらく落ち込んでいたが、ずっとそうしているのもいけないと思い、学校の門にあるインターフォンに近づいて、ボタンを押した。ピンポーンという、よく聞くような音がした、ここで事務の人が出るはずだが……誰も出ない。
咲夜「…?」
もう一度押してみる。だが、やはり誰も出ない。
咲夜「あれ……?なんで誰も出ないの?事務の人とかいるはずなのに…」
そして、あることにも気づく。不自然なほど学校が静かだ、まるで誰もいないような………
咲夜「……もしかして、今日は休みとか?」
生徒が誰もいないということから、一番最初に思いつくことを口にした。そう思うと、安心したように
咲夜「なんだ〜!もう、焦ったじゃん!遅刻したと思ってさぁ!かーえろっと!」
咲夜は校門に背を向けて、先ほどまで走ってた道を歩き出す。
咲夜「そーだ、帰りに喫茶店にいこーっと!」
その喫茶店は、学校から少し離れた場所にあるお洒落な喫茶店だ。8時くらいになれば開くお店らしい。ちなみに、この喫茶店にはよく友人と通っているらしい。
その喫茶店に到着したが……

咲夜「……閉まってる」
扉には「close」と書かれた小さな看板がある。自分の腕時計を見たが…8時過ぎ。開いててもおかしくない。
咲夜「もしかして休みー!?もー、楽しみにしてたのに!」
と店の前で言うが…あることに気づく。周りに誰もいない。この辺は早くから奥様方が話とかしているはずなのに…人1人いない。
咲夜「………なんだか、今日…変。夢でも見てるのかな?」
そう呟いたあと、自分が持っているスマホが鳴り出した。
咲夜「あ、メール。誰からだろ?」
スマホを鞄から出して、メールの内容を見てみる。













[ルール]

1.1週間生き残れば合格
2.時間厳守
3.安息に浸ってはいけない
4.特別授業に参加しなかった者、遅刻した者には罰が与えられる




咲夜「なにこれ?…送り主も書いてない…」
謎のメールを読んで、首を傾げてる。そのメールを読んだ後、またもやメールが入ってくる。
そのメールを開く……









おまえ、学校休んだろ?
だから、特別授業やるにゃ★西公園にしゅ〜ご〜♪


咲夜「特別授業?というか、なんで休んだこと知ってるの??というか、今日学校は休みなんじゃ……」
不思議に思いながらも、西公園に向かう咲夜。




西公園には、複数の人がいた。年齢はバラバラ…小〜高までの人たちと思われる。全員私服である。
「あ、咲夜ちゃん」
咲夜「ん…あ、コヨミちゃん!」
今咲夜に声をかけた少女、名前は「仙谷コヨミ(せんや こよみ)」。咲夜の同級生で、幼馴染。少し気が弱いが、しっかりしている。

コヨミ「咲夜ちゃんにもメールが…?」
咲夜「うん、コヨミちゃんも?てか、ここにいる人全員…?」
ざっと20人全員が、同じ条件で集まっていると思うと、ますます謎が深まる。一体、特別授業って……?それに、誰がこんなことを?

「おやおや、みんな集まってるかな??」
どこからか女の子の声が聞こえた。全員辺りを見回すが、誰もいない。誰が喋った?とも言っている。

「こっちにゃ、こっち」
声が聞こえた方を見ると、紫の髪で紫の猫耳と尻尾を生やして、ボーダーの服を着ている女の子がいた。よく見ると、手の関節や足の関節が人形みたいになってる。

「じゃ、特別授業を始めようかにゃ♪」







つづく
16/10/08 23:34更新 / 青猫
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