連載小説
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第1話「正直、ここのタイトル考えるの面倒くさい。」
ここは、異世界。私達が住んでいる世界と、平行して存在する別世界だ。そこには、RPG等に出てくるモンスターや、魔王が存在する。そういう世界であるが、技術面は、私達の世界と同じくらい発達している。
そんな世界の「マグアヌ」という町にある、ギルドをやってる三人のお話







































パテマ「しらす」
ユミル「す…スクール」
パテマ「る?ルック」
ユミル「管」

これをパッと見た人の大抵が「なにやってんだコイツ等」と思うだろう。見ての通り、しりとりやってます。二人とも、来客用ソファーに転がり、だらだらとしりとりをやってる、出だしなのにどうしようもない状態である。
そんな二人を見た眼鏡をかけた少年「アルベルト」は、二人に近づいて

アルベルト「なにやってるんですか、そんなだらだらと……もう少しシャキッとしてくださいよ。」
転がったまま、リーダーであるパテマがアルベルトを見上げる。
パテマ「だってさー、お仕事の依頼来てないもん。パテマ退屈〜」
ユミル「うがい」
パテマ「いや、今のしりとりじゃないし」
ユミル「シイ」
パテマ「いやだから、しりとりじゃないってば」

二人の様子を見れば、少しため息をつくアルベルト
アルベルト「とりあえず、ソファーから降りてください。それ、来客用ですよ。」
パテマ「やだ」
即答かつだらだらしてる体勢なので、余計イラッと来る。
アルベルト「もしお客さんが来たらどうするんですか?それになんですか、記念すべき主人公の第一声が「しらす」って」
パテマ「もぉ、うるさいなぁ…」
小姑みたくあれこれ言うアルベルトがうるさいと思ったため、渋々ソファーから降りる

ユミル「アルベルト、あんまりネチネチ言ってると、小じわが増えるよ」
アルベルト「いや、増えるようか歳ではありませんから!」
パテマ「アルベルトの将来は、ロッテンマイヤー確定〜」
アルベルト「僕は男です!将来女性になることはありませんから!」

そんな会話をしていると、呼鈴が鳴る。三人とも玄関の方を見て
パテマ「誰が来た見らてきて、ロッテンマイヤー」
アルベルト「何で今からロッテンマイヤーになってるんですか!今後変わらず、僕のままでいます!」
パテマ「はいはい、わかったから早く行ってよロッテンマイヤー」
アルベルト「絶対わかってないでしょう……」
そう言いつつも、玄関に向かって扉を開ける。そこには、少し焦っている様子の男がいた。

アルベルト「こんにちは、依頼ですか?」
住民「あぁ、大変なんだ!!今、俺がやってる店にゴブリンが大量に入ってきて、店を乗っ取られて…!しかも、妻や子供も人質に取られてる!
パテマ「え?なになに?討伐依頼?」
廊下から勢いよく飛んで、アルベルトに飛び乗ったパテマが、身を乗り出して聞く。
住民「え…だ、誰だ?この子…」
パテマ「このギルドのリーダーの、パテマだよ〜。よろしくー☆」
住民「こ、この子がリーダー!?」
今パテマに背中に乗られてるアルベルトの方が、リーダーと思っていたらしい
ユミル「引き受けるけど、報酬は高くつくよ」
廊下から勢いよく飛んで、パテマに飛び乗ったユミルが、住民に向けて言った。
住民「えっと、坊や……扉そこまで大きくないから、坊やが見えないよ」

ユミル「ま、チームワークはいい方だから。期待してていいよ」
パテマ「ちょっと…重い…!どいてよ…パテマ辛い…!」
アルベルト「一番辛いの…誰だと思ってるんですかぁぁぁぁ…!」
住民「チームワークの欠片も感じられないんだけど!」














そして、3人はその店の裏に来ていた。
パテマ「表には、バルハラ学園の生徒達がいたけど、いるだけでなにもしてないってところかな。奇襲とかすればいいのに……役立たずー」
バルハラ学園とは、このマグアヌにある騎士学校のこと。その生徒の大体が、この町を守る騎士となる。

パテマ「ゴブリンのくせに、頭いい……人質まで取って、二階に立て込んでる……どうしよっかなぁ………」
現在、アルベルトに肩車してもらったユミルに肩車してもらったパテマが、二階の様子を見ている。
アルベルト「またこれですか…!何回僕の上に乗れば気がすむんですかぁぁぁ…!!」
パテマ「だって、この建物おっきいんだもん。梯子もないから、こうするしかないでしょー?」
苦しんでるアルベルトを見下ろしながら話す。
パテマ「あ、もう下ろしてー」
アルベルト「はい……!」
二人はアルベルトから下りる

パテマ「パテマ達を持ち上げて重いとか、力全然ないじゃん」
アルベルト「パテマさんの方が力あるでしょ……」
パテマ「え?何?女の子に男二人を持ち上げろって言うの?え〜、そんなのありえなくなーい?」
何かムカつくしゃべり方をするパテマ。だが、すぐに二階を見上げながら考え始める。

パテマ「パテマが二階に上がって、奇襲した方がいいかな。で、二人は階段から上がって挟み撃ちみたいな〜…これでいこっか」
アルベルト「また持ち上げろって言うんですか!」
パテマ「うん」
当たり前のように返事したパテマ。そこでユミルに向かって、「ねぇ、喉乾いたからあれちょーだい」と言う。

ユミル「あれ?」
パテマ「ほら、パテマがよく買ってるあれよ、あれ!その袋の中に入れてきてるから」
ユミル「これのこと?」
袋から500mlの牛乳パックの飲み物を出して、パテマに渡す。
パテマ「そうそう、それ!…あれ?パテマ、500の買ってたかな…まぁいいや、ストローついてないから、上から開けて飲もっと」
上の開け口から開ける。
パテマ「見てなさい、ゴブリン共……パテマの水分補給が終わった時から、あなた達の終わりの始まりよ…!」
そして、それを飲んだ







突然、それを勢いよく吐き出したパテマ。アルベルトは驚いており、ユミルはニヤニヤと笑っている。

パテマ「げほっ…げほっ………まっずい!なにこれー!」
怒りながらパッケージを見た。そこには「おいしくない牛乳」と書かれていた。ちなみに、これは正式な製品名である。
パテマ「ちょっと!これ違うんだけど!」
そのおいしくない牛乳(税抜き600円)を、怒った様子でつきつける。
ユミル「お前が飲んでるものなんて、知らないよ」
パテマ「嘘でしょ!いつも見てるくせにー!パテマが飲んでるものは、ヨーグルト牛乳!こんなおいしくない牛乳じゃない!あ、今のは製品名言ったんじゃなくて、パテマの感想だからね?」
アルベルト「いや、どっちでもいいでしょ…」
この時アルベルトは「この話始まっての初の挿し絵が、牛乳を吐き出すところとは…」と思っていた。そして、ヨーグルト牛乳(税込98円)をパテマに渡す。

パテマ「ありがと、アルベルト♪…ん〜、おいし♪」
アルベルト「というか、それ乳製品と乳製品を合わせた物ですよね?いつも飲んでますけど、おいしいんですか?」
パテマ「おいしいよ?だって、ラーメンとご飯一緒に食べるときあるでしょ?あれと同じだよ?」
ユミル「確かに美味しいけど、体に悪いよそれ」

パテマ「いいもん別に!おいしかったらそれでいいもん!」
飲み終えたパテマが、そう言いながらゴミをその辺に捨てる。
アルベルト「何堂々とポイ捨てしてるんですか!!」
パテマ「さーって、そろそろやろっかな!」
アルベルト「聞けコラ!!」

いよいよ、ゴブリンとの戦い!!………面倒なので、次回書きます。


次回に続かない牛乳

16/04/03 19:32更新 / 青猫
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