読切小説
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今日、夢を見た。
私は家の中…1階の部屋にいた。特に何かしている様子は無く、ただ座っていた。その時の私は、何も考えてなかったのかもしれない……何も考えず、立ち上がった。立ち上がって、窓の所まで歩いた。
窓から外を見ていると…そこに白い髪の女の子がいて、その周りに数人の大人がいた。女の子は、中学2年〜高校1年くらいの容姿だったかもしれない。このことを書いてる時には、彼女の容姿をハッキリと覚えていない。服装は白だったか黒だったか…ただ覚えていることは、白い髪で赤い瞳、全体的に細身だったということだけ。
その白い髪の女の子は、周りの人に何処かへ連れ去られそうになっていた。女の子は、助けを求めるような目で私を見て、手をのばしていた。だけどすぐにその手と顔は人に埋もれ、何処かへ連れ去られる。

その時、私は「あの子を助けよう」と思った。普段助けられてばかりで、臆病で弱い私が、何故「助けよう」と思ったかはわからない。相手は数人いたのに、恐いなんて思わなかった。あの子を助けることで頭がいっぱいだったから。
とはいえ、素手では勝てる自信はないと思った私は「武器が欲しい」と思って、探そうと思っていた。でもそう思った直後に、私は木刀を手にしていた。家にあるはずのない木刀を。なんでこんな物を持っていたか、そんなことは考えてなかった。私は急いで外に出て、あの子を探した。
今思えば、警察に電話とかすればよかったと思う…けど、そうしなかった。あの子を助けたいとしか思ってなかったから?私が助けないといけないと思ったから?理由がどうなのかはわからない。

あの子を探し回った、あの連れ去った人達が行きそうな場所を探した……けど、何処にもいない。その後思い当たるところはすべて探したが、やはり何処にもいない…次は何処を探そうかと考えようとした時、ある映像が私の頭の中に流れる。それは、私とあの子が遊んでいる光景だ。その遊んでいた場所も、私は知っている。もしかしたら、その場所にあの子がいるかもしれない。私はその場所へ向かおうとした。
気づいたら、もうその場所が目の前のところまで来ていた。私は急いで、その場所へ向かう。あともう少し…あともう少しでその場所に着く………もうその場所に着きそうになって、その夢は終わっちゃった。

助けられなかった後悔もあるけど、この夢は謎が多い。私が助けようと思ったこと、あの子が一体何者なんだろうとか……何かで見たわけでもない、名前も知らないキャラクターだった。夢の中では、その子と私は親友という関係だったと思う。あの流れた映像から推測するとね。
一番謎なのは、起きると夢の内容なんて数分で忘れてしまう私がこんな長時間も頭の中に残っていること。ただの夢だろうけど、ただの夢とは思えないような気がする。でも、もうあの子の顔も忘れかけてる……
…あの助けを求める子は、「何か」を表していたのかな?何を表していたのかはわからないけど…考えすぎかな?
もしまた夢で会えたなら、今度こそ助けてあげたい。
ただ、それだけの話。
15/11/18 17:48更新 / 青猫

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