君の隣に居たい・・・
あぁ・・・思えば
いつから好きになっただろうか?
いつからこんなに思いに更けただろうか?
こんなにも君を思ってしまう・・・
思えば最初はささやかだった。
?「うぅ・・・ひっぐ、ひっぐ」
俺がいつもの公園で、君にあった。
俺「お・おい・・・どうした?」
俺は昔から困ってる人を見たらつい声をかけてしまう・・・
だからだろうか?君に出会った時も
?「う・うん・・・」
俺「どうして泣いてたんだ?」
?「うん・・・あのね」
俺「うん」
?「無くしたの」
俺「無くした?」
?「うん」
俺「何を無くしたんだ?」
?「ペンダント・・・私の大切な物なの」
俺「そうなんだ・・・よしっ!俺も探す!」
?「い・良いの?」
俺「うん!大丈夫!それに困ってる人は見捨てられないから」
?「ふふっ、優しいね」
俺「(ドキッ)ま・まぁな・・・///」
?「どうしたの?」
俺「い・いや。さっ!早く探そうぜ!!」
?「うん!」
それから俺と彼女で探した。
そして見つけて、渡して・・・
すごく喜んでたな。
それで・・・
帰ろうとしたら
?「ね・ねぇ!」
俺「ん?どうした?」
?「あ・あの・・私、結南(ゆいな)って言うの!」
俺「結南?」
結南「私の名前!き・君の名前は?」
俺「俺か?俺は○○って言うんだ」
結南「○○君・・・あ・ありがとう///」
俺「気にするなよ。じゃあ俺は帰るな?」
結南「うん・・・また会えるかな?」
俺「どうだろうな。でもまた会えたら、今度は遊ぼうな!」
結南「うん!」
俺「じゃあな!」
結南「うん、ばいばーい!」
こんなささやかな出会いからだった。
俺と結南は事ある毎に出会って、遊んだ。
遊具、おままごとなど、色々・・・
俺は楽しかった・・・結南とこうして遊んで。
結南も同じだった・・・
俺も彼女もこんな日が続けばと思った・・・
けれどもある日だった。
俺はいつもように彼女と遊んだ公園に向かった。
けど、彼女は居なかった。
俺は早く着いたかな?っと思って待ってた
けど、彼女は来なかった・・・
最初は都合が悪いのだろうと思った。
けど次の日もその次の日も、彼女は来なかった。
俺は不審に思った。
おかしいと
次の日、公園に行くと、なにやら見知らぬ男女が居た。
そして男の人が俺に気づくと駆け足で駆け寄って
男性「君!結南と居た子だね!?」
俺「え・は・はい、そうですが・・・何か?」
男性「良かった!直ぐに私に付いてきてくれ!」
俺「え?あ、はい」
俺は分けがわからず、着いて行く事にした。
男性は焦っていた、女性の方も・・・
そして車に乗せられ着いた先は・・・
病院だった。
俺「??」
俺は分からなかった。どうして病院に?彼女と何の関係が?
そして案内されて、とある病室の扉が開くと
俺「・・・え?」
俺は目を見開いた
だって信じられなかった。
俺の目の前には。
“下半身が無くなっている”彼女の姿があったのだから・・・
俺「ゆい・・・な・・・?」
俺が声をかけると彼女は驚いた顔をして
結南「え!?○○君!?どうして此処に!?」
俺「いや・・公園に行ったら、この人達に連れられて此処に」
俺がそういうと
結南「も・もうっ!パパとママの馬鹿!何で言ってくれなかったの!?」
へ?
パパ?ママ?
俺はそっと連れてきた人達を見ると
少し苦笑いしてた
父「すまない結南、どうしても彼を連れて来るべきだと思ってね」
結南「ど・どうして!?」
母「あらあら、だって私達もそうですけど、どうせなら好きな子に・・・」
結南「わー!!!わー////!!!」
彼女の母親が何かを言ったら結南は顔を赤くして遮ってた。
いやいや・・・そもそも・・・
俺「どうして・・・そんな身体に?」
結南「え・えっと・・・」
結南が少し困っていると・・・
父「ふむ、私達は少し外に居よう、二人だけの方が良いだろうからね」
結南「え?」
母「そうね。○○君だっけ?ゆっくりしていってね?私達は外に居るわ」
俺「は・はぁ」
結南「え?え?ちょ」
父「では頑張りなさい」
そういうと彼女の両親は出て行った・・・
二人だけの沈黙・・・
き・気まずい、とりあえず
俺「それ・・・どうしたんだ?」
結南「う・うん・・・・」
彼女は静かに話し始めた。
何でもあの公園に行こうとしてた時に、信号無視した車に跳ねられたらしい
直ぐに病院に行って・・・一命は取り留めたけど、
ただ一つ足が完全に、その・・・駄目になったらしい。
お医者さんはすぐに切断する事を薦め、彼女もそれを受け入れた・・・
でも、俺は分からなかった・・・だってそうだ。彼女が足を無くした・・・
それはつまり
俺「結南・・・って事はお前の夢は・・・」
結南「え・えへへ・・・諦めちゃった」
そう彼女は前に俺と遊んでたとき。
結南『ねぇ、○○君』
俺『ん?どうした?』
結南『○○君は夢ってある?』
俺『夢?あ〜・・・分からん』
結南『そっか。』
俺『そう言う結南の夢は?』
結南『私?ふふっ私ね、実は絵とか歌が好きなんだ、だからそう言う系に行きたいな』
俺『そっか、じゃあもし出来たら俺が第一号だからな?』
結南『っ///うん!絶対///約束するよ!』
俺『おしっ!約束だ!』
結南『うん!』
俺「そ・そうか・・・」
結南「ごめんね?約束したのに・・・」
俺「いや、良いんだ・・・生きてて良かった」
結南「////」
俺「でもこれからどうするんだ?」
結南「ん〜とりあえず・・・先ずは車椅子に慣れないとね」
俺はそれを聞くと・・・こう言った
俺「じゃあ、俺も手伝う!」
結南「え?」
俺「あの時みたく。俺が手伝う!」
結南「い・良いの?」
俺「あぁ!だって俺、困ってる奴を見捨てられないから!」
結南「・・・ふふっ、あの時と同じだね。」
俺「そうだな」
結南「ねぇ、○○君?」
俺「んぁ?」
結南「これからも私の事手伝ってくれる?」
俺「おう!俺が傍にいてやるぜ!」
結南「!?も・もうっ何だか告白みたいだよ?///」
俺「え!?あ、いや・・・」
結南「ふふっ冗談、これからよろしくね?」
俺「・・・おう!」
俺はその日から彼女のリハビリを手伝って、車椅子を引いて・・・
色んな場所に連れて来た。
無論あの公園も。
最初はささやかだった、でも・・・
もしかしたら俺にとっては運命だったかもしれない・・・
結南・・・何度もお前の名前を呼ぶよ。
だからさお前も俺の名前を呼んでくれ・・・
そして何時までも
何時までも・・・
隣に居させてくれ・・・
大切な君の隣に・・・
15/06/07 00:22更新 / 音無黒斗