番外編その1「会合」
―――某月某日、幻獣組事務所にて―――
朽木「明日斗?ほら、9時だ」ペシペシ
後藤の顔をぺしぺしし
後藤「…んあ?なんだもう時間か、ふぁ〜…あー仕事がはぇよ陸也」
朽木「あのなぁ…まあいい、とっとと神室町にある本部まで行くぞ…笹倉のおっさんが待ってる」
後藤「へーい…」ポリポリ「どっこいしょ、じゃあ行ってくっかぁ…それじゃあお前ら!後頼むわ」
そういって軽く挨拶して去っていき
舎弟「お疲れ様でした!」
―――神室町―――
ワイワイガヤガヤ…
後藤「あ―…相っ変わらずバカうるさい街ですこと」
朽木「しかたねぇじゃん、ここは眠らない街なんだから」
後藤「にしても…」
周囲を見渡してみるとギラギラ輝くホストクラブに近くの段差にたむろする高校生のカップル、路地で取り立てをしているヤクザが見える
後藤「…まぁいいや、事務所にさっさと向かおうか」
朽木「はいよ」スタスタスタスタ「そういえば海司はどこ行った?」
気が付いたように聞くと
後藤「鈴原か?あいつは呼んでない、どうせまた」
鈴原の声を真似た後藤「俺はちょいとやることがあるんや、せやから俺はいけへん」
後藤「とでもぬかすんじゃないの?」
朽木「はっ、海司らしい言い方だ、あと全然似てねぇぞそれ」
後藤「そうか?俺は似てると自負できるぞ」
自信満々な後藤に対し
朽木「…お前のその自信がどこから出てくんのか不思議でしょうがねぇよ、お前がこうやって自慢することは大体他人から見たらへたくそだ」「なのにお前は自分が輝けるものを持ってるのにそれをお前は謙遜したがる、その道理がよくわからん」
後藤「よせやい、俺に輝けるもんなんてない精々持ってるもんとしたら体のタフさぐらいだよ」
朽木「他にももっとあるだろうが、喧嘩もそうだけど歌とかさぁ…お前の実技も磨けば光る原石って言われてたじゃねぇか」
後藤「そうとはいわれてもいまいち信用できない、それにだ学校の基準が甘いってのもあるかもしれない」
朽木「…プライドたけぇなぁ、じゃあお前の基準はどこらへんだぁ?プロか?」
後藤「プライドなんぞ高かぁない、だって学校の先生に言われたって何の自慢にもならないしどうせなら半端よりプロっつうキリいい方がいいっしょ」
朽木「本当によくわかんねぇなあお前の思考は…ほら、着いたぞ」
みてみるとそこは和風の飲食店であった
朽木「ついでにいい刺身でも作ってもらおうぜ」
後藤「…まぁここならいい魚でも仕入れてそうだからね…言って食う対象じゃあないけどな」
朽木「そうだった、お前は年がら年中カップ焼きそばで済ます意味の分かんねぇ奴だったことを忘れてた」
後藤「…俺もそうなりたくてなったんじゃないんだけどな、まあいっかとっとと入ろうか」
朽木「はいよ」
―――和食店・七夕―――
店員「いらっしゃいませ、お客様お二人様で?」
後藤「はい」
店員「お席はどこにいたしましょう」
後藤「笹と倉のレプリカがバックに飾ってある席で」
店員「…失礼ですがお名前は?」
後藤「後藤明日斗です」
店員「会員様でしたか、どうぞお入りください…」
後藤「陸也は待っててくれ」
朽木「はいよ」
そうして扉を店員が開けそれに入っていく、そしてしばらく歩いたのち又扉がありそこを開けると
???「よく来たな、後藤お前がここに顔出すのはいつぶりだ?」
後藤「大体3ヵ月ぐらいだと思われます…笹倉の親父」
笹倉「まぁそんなことはいい、まぁ座れ」
そこのソファに座らせようとすると
???「よう明日斗、久々にツラ見せたと思ったら挨拶もなしか…極道がそんなんでいいのかってんだ」
後藤「鞍馬…何度も言ってんだろ、俺は極道じゃねぇカタギの高校生だ」
笹倉組内天狗会会長笹倉組若頭補佐・鞍馬昭二(くらましょうじ)「じゃあカタギで高校生の人間が何で組こしらえてこの席に座ってんだよ…訳を教えてもらいたいね」
後藤「親父の意向だろうが…文句あんならカシラでもとって俺を破門にでもしろよ」
いがみ合う二人の仲にもう一人
鞍馬「お前もなんかこいつに言ったれよ…平原」
笹倉組内山中組組長笹倉組若頭補佐・平原奪(ひらはらだつ)「鞍馬の兄貴、俺は別に口出すつもりはありません…そんなことしてもなんも得にもならない…さ、後藤座れ」
後藤「…」
黙ったままソファに座る
笹倉「さて、今回のこの幹部会だが…少しおかしな点がある、だれだかわかるやついるか?」
鞍馬「そういえばアタマがいないですね、どこかとばされたんですかい?」
笹倉「そうだ、この幹部会若頭が出席していない…あいつは先日瀬戸海の中から引き揚げられたとの情報が入った…おそらく近江の連中にやられたんだろう」
平原「カシラがなにかしでかしたんですか?」
笹倉「簡単だ、向こうの作戦にまんまとはまってボコ殴りただけだ…俺の指示も聞かずにな…まぁ昔からあいつはそんな感じだった、あの世で反省させた方がいいだろう」「で、本題だがお前ら若頭補佐を集めた理由それは…」
後藤「跡目…ですか」
笹倉「そうだ、お前ら3人のうちの誰かを若頭にしようと思う」「といってもしばらく決める必要はないだろう、今年中に決めると上の方には伝えておいた、以上だ各自解散してくれ」
若頭補佐「お疲れ様でした!」ササッ
若頭補佐一同頭を下げ出ていく笹倉を見送り
鞍馬「跡目か…そうなると腕が鳴るな、なぁ明日斗」
後藤「…興味ない、俺はカタギだ」ガチャ…バタン
そういって出ていく
―――七夕―――
朽木「お、明日斗終わったのか」
朽木が座っていた席の反対につき
後藤「ああ、終わった」
朽木「要件はなんだって?」
後藤「跡目の話だ、カシラが昨日瀬戸海から引き揚げられたらしい…親父の指示にたてついて突っ走った結果だとさ」
朽木「あらららら…あのおっさんもよくやるよ、それで誰になるって?」
後藤「まだわかんない、決めてないんだって今年中には決めるっつってた」
朽木「そーかい…さてなにたのもっかナー?」
後藤「テンションの移り変わりがはえぇな、ほんと…」
―――終わり―――
朽木「明日斗?ほら、9時だ」ペシペシ
後藤の顔をぺしぺしし
後藤「…んあ?なんだもう時間か、ふぁ〜…あー仕事がはぇよ陸也」
朽木「あのなぁ…まあいい、とっとと神室町にある本部まで行くぞ…笹倉のおっさんが待ってる」
後藤「へーい…」ポリポリ「どっこいしょ、じゃあ行ってくっかぁ…それじゃあお前ら!後頼むわ」
そういって軽く挨拶して去っていき
舎弟「お疲れ様でした!」
―――神室町―――
ワイワイガヤガヤ…
後藤「あ―…相っ変わらずバカうるさい街ですこと」
朽木「しかたねぇじゃん、ここは眠らない街なんだから」
後藤「にしても…」
周囲を見渡してみるとギラギラ輝くホストクラブに近くの段差にたむろする高校生のカップル、路地で取り立てをしているヤクザが見える
後藤「…まぁいいや、事務所にさっさと向かおうか」
朽木「はいよ」スタスタスタスタ「そういえば海司はどこ行った?」
気が付いたように聞くと
後藤「鈴原か?あいつは呼んでない、どうせまた」
鈴原の声を真似た後藤「俺はちょいとやることがあるんや、せやから俺はいけへん」
後藤「とでもぬかすんじゃないの?」
朽木「はっ、海司らしい言い方だ、あと全然似てねぇぞそれ」
後藤「そうか?俺は似てると自負できるぞ」
自信満々な後藤に対し
朽木「…お前のその自信がどこから出てくんのか不思議でしょうがねぇよ、お前がこうやって自慢することは大体他人から見たらへたくそだ」「なのにお前は自分が輝けるものを持ってるのにそれをお前は謙遜したがる、その道理がよくわからん」
後藤「よせやい、俺に輝けるもんなんてない精々持ってるもんとしたら体のタフさぐらいだよ」
朽木「他にももっとあるだろうが、喧嘩もそうだけど歌とかさぁ…お前の実技も磨けば光る原石って言われてたじゃねぇか」
後藤「そうとはいわれてもいまいち信用できない、それにだ学校の基準が甘いってのもあるかもしれない」
朽木「…プライドたけぇなぁ、じゃあお前の基準はどこらへんだぁ?プロか?」
後藤「プライドなんぞ高かぁない、だって学校の先生に言われたって何の自慢にもならないしどうせなら半端よりプロっつうキリいい方がいいっしょ」
朽木「本当によくわかんねぇなあお前の思考は…ほら、着いたぞ」
みてみるとそこは和風の飲食店であった
朽木「ついでにいい刺身でも作ってもらおうぜ」
後藤「…まぁここならいい魚でも仕入れてそうだからね…言って食う対象じゃあないけどな」
朽木「そうだった、お前は年がら年中カップ焼きそばで済ます意味の分かんねぇ奴だったことを忘れてた」
後藤「…俺もそうなりたくてなったんじゃないんだけどな、まあいっかとっとと入ろうか」
朽木「はいよ」
―――和食店・七夕―――
店員「いらっしゃいませ、お客様お二人様で?」
後藤「はい」
店員「お席はどこにいたしましょう」
後藤「笹と倉のレプリカがバックに飾ってある席で」
店員「…失礼ですがお名前は?」
後藤「後藤明日斗です」
店員「会員様でしたか、どうぞお入りください…」
後藤「陸也は待っててくれ」
朽木「はいよ」
そうして扉を店員が開けそれに入っていく、そしてしばらく歩いたのち又扉がありそこを開けると
???「よく来たな、後藤お前がここに顔出すのはいつぶりだ?」
後藤「大体3ヵ月ぐらいだと思われます…笹倉の親父」
笹倉「まぁそんなことはいい、まぁ座れ」
そこのソファに座らせようとすると
???「よう明日斗、久々にツラ見せたと思ったら挨拶もなしか…極道がそんなんでいいのかってんだ」
後藤「鞍馬…何度も言ってんだろ、俺は極道じゃねぇカタギの高校生だ」
笹倉組内天狗会会長笹倉組若頭補佐・鞍馬昭二(くらましょうじ)「じゃあカタギで高校生の人間が何で組こしらえてこの席に座ってんだよ…訳を教えてもらいたいね」
後藤「親父の意向だろうが…文句あんならカシラでもとって俺を破門にでもしろよ」
いがみ合う二人の仲にもう一人
鞍馬「お前もなんかこいつに言ったれよ…平原」
笹倉組内山中組組長笹倉組若頭補佐・平原奪(ひらはらだつ)「鞍馬の兄貴、俺は別に口出すつもりはありません…そんなことしてもなんも得にもならない…さ、後藤座れ」
後藤「…」
黙ったままソファに座る
笹倉「さて、今回のこの幹部会だが…少しおかしな点がある、だれだかわかるやついるか?」
鞍馬「そういえばアタマがいないですね、どこかとばされたんですかい?」
笹倉「そうだ、この幹部会若頭が出席していない…あいつは先日瀬戸海の中から引き揚げられたとの情報が入った…おそらく近江の連中にやられたんだろう」
平原「カシラがなにかしでかしたんですか?」
笹倉「簡単だ、向こうの作戦にまんまとはまってボコ殴りただけだ…俺の指示も聞かずにな…まぁ昔からあいつはそんな感じだった、あの世で反省させた方がいいだろう」「で、本題だがお前ら若頭補佐を集めた理由それは…」
後藤「跡目…ですか」
笹倉「そうだ、お前ら3人のうちの誰かを若頭にしようと思う」「といってもしばらく決める必要はないだろう、今年中に決めると上の方には伝えておいた、以上だ各自解散してくれ」
若頭補佐「お疲れ様でした!」ササッ
若頭補佐一同頭を下げ出ていく笹倉を見送り
鞍馬「跡目か…そうなると腕が鳴るな、なぁ明日斗」
後藤「…興味ない、俺はカタギだ」ガチャ…バタン
そういって出ていく
―――七夕―――
朽木「お、明日斗終わったのか」
朽木が座っていた席の反対につき
後藤「ああ、終わった」
朽木「要件はなんだって?」
後藤「跡目の話だ、カシラが昨日瀬戸海から引き揚げられたらしい…親父の指示にたてついて突っ走った結果だとさ」
朽木「あらららら…あのおっさんもよくやるよ、それで誰になるって?」
後藤「まだわかんない、決めてないんだって今年中には決めるっつってた」
朽木「そーかい…さてなにたのもっかナー?」
後藤「テンションの移り変わりがはえぇな、ほんと…」
―――終わり―――
16/03/25 01:16更新 / アンフィニ