連載小説
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第9ゲーム
残り6人。きっと、もうみんな生きることを諦めてるのかな…

だったら私がみんなを殺していけば、私は…

“葵… ダメだよ…”

えっ… この声…紫苑ちゃんだ…

“なんとしてでも生きて…でも、それは人を殺めていいことにはならないよ…”

周りを見渡す。けど、紫苑ちゃんはいない…。空耳?

でも、この声のおかげで目が覚めた。

そう…だよね

私は紫苑ちゃんのためにも頑張るんだ。

決して誰も傷つけずに…

ジジッ____

《第9ゲーム
1.小坂井 啓太
2.野々村 藍紅
選択者.石原稀子》

残り2ゲーム。私は、生き残れるかな…?

『あぁ、ついに私が選ぶ番か…
ねぇ、二人とも、どっちが死にたい?』

急に声をかけた稀子ちゃん、

『わたし、決めるのめんどくさいからふたりが決めて?』

なっ…?!生死にかかわる大事な選択を…!

『もうねー、わたし。疲れたんだ。みんないない世界に私だけが残る意味ってあるのかな。ふたりはどうする?』

ふたりは黙ったままだ…

『そう…だよね。生きたいよね…。じゃあ、私だけ死ぬ』

『ちょっとまって!!稀子ちゃんが死ぬなら私も一緒に死ぬよ…』

藍紅ちゃんが叫んだ。

『私ね、選択者になって気づいたの。人を殺した罪悪感ってこんなにすごいんだなって。だから、これは私の罪滅ぼし。だから、私も連れてって?』

ポロッ___
小坂井くんの額には一筋の涙が…
『そう、だよな。おれも殺しちまってからずっと罪悪感でいっぱいだった…どうせ死ぬなら笑顔で終わろうぜ!』

そして、
ポチッ
《全壊》

3人は笑顔で消えていった______

15/11/25 22:06更新 / ゆじゅ姫
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