始まるゲーム
1side〜
「開けてみようかな?」
私は不意にその箱を開けてみたくなった。だから開けた。
別に何も起こることはなく、私は少し安心して、家の中へと入った。
「あっ……手紙……忘れてた!!」
家の中に入った後、手紙がまだ未開封の事に気づき、急いで手紙の中身を確認した。
すると、中に入っていたのは、一枚のグリーティングカードとビデオ。グリーティングカードは、裏表真っ黒で、【ring magic gameへの招待状】とだけ書いてある。
ビデオは特に説明書きもなく、よく分からない。考えても可能性が絞れなかったから再生することにした。…少し怖いけど。
バチッ……バチッ…
相変わらずこのテレビはビデオを見る時だけなぜだかほぼ映らなくなる。
早く映るように修理するか買い替えたいが、私にそんな予算はない。
しばらく待つと、本当に今度は何かが写ってきた。すごくぼやけて見えるのは、このテレビのせいなのか、それともわざとなのか?
『こんにちわ。園城寺玲様。今回は、【ring magic game】へようこそ。この映像が貴方様に届いているなら、貴方はこのゲームへの参加を決定したんですね。……まぁ、最初から運命の出会いです。大切にしてください』
「………?何で私がこのゲームとか何とかに参加しなくちゃいけないの?」
『まぁ、そんなに大切にしなくてもいいですが、貴方様がこのゲームに参加されることは変わりません。キャンセルは絶対にできません。もしも、キャンセルをするなら、貴方様の持っているリングのお金を払っていただきます』
「払う……ね。そんなもの―」
『もし払うという方のために言っておきますが、あのリングはすべて一億円の価値を持っています。なので、一億円、支払っていただきます。』
「―!?一億円!?」
この人たちはバカじゃないの?一億円なんて、一般の中学生が払えると思ってるの!?詐欺?
『まぁ、例年そんな方はいませんがね。それで、【faststage】のせつめいをさせていただきます。このゲームは、お配りしたリングを貴方様が身につけることで、魔法を使うことができます。その魔法で、相手を倒して1人になれば勝ちです。もしくは両者が同意した場合のみ、2人で勝者とさせていただきます』
「………」
『では、日時は10月20日。時間は午後3時からです。貴方様のごお健闘を祈ります。』
プツリ…
そこでビデオの映像は切れ、ただ家の中のリビングに、沈黙が流れた。
このゲームに参加すれば相当大変な目にあわされる。それだけは避けたい。でも参加しないとなると、それこそ私が借金を背負うことになる。それも避けたい。でも………
「―ゲーム……参加決定。」
私はこのゲームに参加することに決めた。
◆ ◆ ◆
指定された場所はどこか懐かしいレトロな建物だった。有名な肖像画や絵が飾られていたり、煉瓦のような模様が描いてあったり、とにかく、美術展のような雰囲気だった。
会場に入ると、全員そろったらしく、真ん中にいたディーラーが、話し始めた。
「みなさま。ようこそ。【ringmagicgame】へ。私たちは、先代から伝わるこのゲームを近代化し、このゲームを開催しました。第一回優勝者は、あちらの絵に飾られている、【神無月 蒼穹様】です。」
ディーラーがさした方向を見てみると、そこには一つの絵が飾られていた。全体が黒いドレスを着て、目を閉じ、何かを瞑想しているように見える。彼女の周りにも黒い花が描いてあった。
「みなさんがあのお方のように、頂点に立たれることを願います。では始めましょう。【ringmagicgame】を」
その合図とともに後ろの扉が開いた。
………さぁ始まるよ。地獄のgameが……。
「開けてみようかな?」
私は不意にその箱を開けてみたくなった。だから開けた。
別に何も起こることはなく、私は少し安心して、家の中へと入った。
「あっ……手紙……忘れてた!!」
家の中に入った後、手紙がまだ未開封の事に気づき、急いで手紙の中身を確認した。
すると、中に入っていたのは、一枚のグリーティングカードとビデオ。グリーティングカードは、裏表真っ黒で、【ring magic gameへの招待状】とだけ書いてある。
ビデオは特に説明書きもなく、よく分からない。考えても可能性が絞れなかったから再生することにした。…少し怖いけど。
バチッ……バチッ…
相変わらずこのテレビはビデオを見る時だけなぜだかほぼ映らなくなる。
早く映るように修理するか買い替えたいが、私にそんな予算はない。
しばらく待つと、本当に今度は何かが写ってきた。すごくぼやけて見えるのは、このテレビのせいなのか、それともわざとなのか?
『こんにちわ。園城寺玲様。今回は、【ring magic game】へようこそ。この映像が貴方様に届いているなら、貴方はこのゲームへの参加を決定したんですね。……まぁ、最初から運命の出会いです。大切にしてください』
「………?何で私がこのゲームとか何とかに参加しなくちゃいけないの?」
『まぁ、そんなに大切にしなくてもいいですが、貴方様がこのゲームに参加されることは変わりません。キャンセルは絶対にできません。もしも、キャンセルをするなら、貴方様の持っているリングのお金を払っていただきます』
「払う……ね。そんなもの―」
『もし払うという方のために言っておきますが、あのリングはすべて一億円の価値を持っています。なので、一億円、支払っていただきます。』
「―!?一億円!?」
この人たちはバカじゃないの?一億円なんて、一般の中学生が払えると思ってるの!?詐欺?
『まぁ、例年そんな方はいませんがね。それで、【faststage】のせつめいをさせていただきます。このゲームは、お配りしたリングを貴方様が身につけることで、魔法を使うことができます。その魔法で、相手を倒して1人になれば勝ちです。もしくは両者が同意した場合のみ、2人で勝者とさせていただきます』
「………」
『では、日時は10月20日。時間は午後3時からです。貴方様のごお健闘を祈ります。』
プツリ…
そこでビデオの映像は切れ、ただ家の中のリビングに、沈黙が流れた。
このゲームに参加すれば相当大変な目にあわされる。それだけは避けたい。でも参加しないとなると、それこそ私が借金を背負うことになる。それも避けたい。でも………
「―ゲーム……参加決定。」
私はこのゲームに参加することに決めた。
◆ ◆ ◆
指定された場所はどこか懐かしいレトロな建物だった。有名な肖像画や絵が飾られていたり、煉瓦のような模様が描いてあったり、とにかく、美術展のような雰囲気だった。
会場に入ると、全員そろったらしく、真ん中にいたディーラーが、話し始めた。
「みなさま。ようこそ。【ringmagicgame】へ。私たちは、先代から伝わるこのゲームを近代化し、このゲームを開催しました。第一回優勝者は、あちらの絵に飾られている、【神無月 蒼穹様】です。」
ディーラーがさした方向を見てみると、そこには一つの絵が飾られていた。全体が黒いドレスを着て、目を閉じ、何かを瞑想しているように見える。彼女の周りにも黒い花が描いてあった。
「みなさんがあのお方のように、頂点に立たれることを願います。では始めましょう。【ringmagicgame】を」
その合図とともに後ろの扉が開いた。
………さぁ始まるよ。地獄のgameが……。
12/12/06 17:16更新 / 伊集院ゆり