東葉月少女の事件簿
『美少女湯煙温泉殺人事件の怪』

まさか本当に彼女が北海道に来るとは思わなかった〜
初めて生の葉月たんを目に焼き付けようと私はウハウハだった
「はじめまして、ボクが葉月です」
すげー可愛い〜これで中学3年生…おじさん困っちゃうよ〜
「あっ紹介するね、彼女はボクのお姉ちゃんの初美」
初美ペコリ〜そして抱きつき
初美さんが何故か私に抱きついてきた…しかしこの女胸でかっ
まー私は職業柄女性は慣れてるんで全く問題無いのですが
と言うより、葉月たんが可愛くて〜
「初美だめだよ〜失礼じゃないか〜
 御免ね、初美って気に入った男の人に直抱きつくんだ」
「ふふ〜ん佐藤さん(仮名)嬉しそうね〜」
と言う風に私を本名(仮名だが)で呼ぶのは昔、店の常連だったミコトちゃん。
今では東京に引っ越ししてしまったんだが。
今回は故郷帰りもあって二人を連れて帰って来ていた。
「へぇ〜おじ様の名前って佐藤って言うんだ〜」
「はぁ〜まぁ」
「(じゃ結婚したら佐藤葉月か〜うーん似合わないかも)」
「葉月たん?」
「あっ何でもない何でも(ボクは何を考えてるんだ・汗)」

「そーそー葉月ったら〜今回佐藤さんに合うの凄く楽しみにしてたんですよ〜」
とミコトちゃんが嬉しい事言ってくれるんだが、
何故かずっと私の腕にしがみつく初美さん…
それを止めさせようとする葉月たん…う〜む、なんだかな〜
どーもミコっちゃんとの会話ばかりになってしまう。
「ミコトとおじ様って本当に仲いいんだね〜」
「うん、今でもメールしてるしねぇ〜
 葉月には渡さない〜」
「え…いや、別にボクは…(ボクだって毎日メールのやり取りしてるもん)」
そこで初美さんが〜私も私も〜と意思表示する
そうなんです…この人しつこい位メールくれるんです…
私は葉月たんからだけ欲しいのに〜
それも内容が…だから男の話を俺にするなよっ
終いに子供下ろす時ってお金どれくらいかかるんですか〜と
んなモン知るか〜ってネットで調べたよ…しゃーねーから
まーその数日後に生理来たよ〜って嬉しそうなメールが
お前…俺のことの男だと思ってないだろーが
とは言え、葉月たんの裏情報知りたいから止めれないんだが…
ちゅーか、初美さんと仲悪くなったら葉月たんに嫌われるし…
これも愛する葉月たんの為!ちゅーか俺の為

「あっそうだ、二人にプレゼントがあるんだ〜はいっ」
と私は葉月たんと初美さんにプレゼントを渡す
実は初美さんにはあげる気全く無いんだが、葉月たんの気を引くために
(俺ってサイテー)
「うわ〜可愛いキティちゃんのぬいぐるみだ〜
 初美のは〜あっ同じのだね〜
 お揃いだね〜」
ニコニコと凄く喜ぶ初美さん…いつもの事なんだが、本命の葉月たんより
何時も初美さんの方が喜ぶんだよな…困ったもんだ
これで葉月たんが勘違いしたらエライ事だぞ〜ってまー本心は言ってあるんで
多分大丈夫だとは思うが。
そこでミコっちゃんが慢心の笑顔で
「で〜佐藤さんの愛する彼女である〜私にはとっておきがあるんだよね〜
 いや〜ん婚約指輪なんて〜もう気が早いんだから〜
 あーんでもでも葉月と一人の男性を取り合うなんて私には出来無いわ〜
 じゃ〜葉月が正妻で私が愛人で〜
 ……」
手を差し出し続けるミコっちゃん…
しまった…マジで忘れてた…いかんどーしよーーー
「は・や・く〜アナタ〜」
ミコっちゃん分かってやってるよな…前からそう言うキャラだしこの子は
あっいや…ミコっちゃんの分は〜〜あはぁははは…
俺のミミをミコっちゃんが引っ張り
「ここに居る分全部佐藤さんのおごりね!」
…たら〜そー来たか…
その時のミコっちゃんの表情が
もしダメなら分かってるわよねぇ
葉月に全部ばらすわよっ
…と
あー女って恐ろしい(涙)

「おじ様…有難うボク凄く大切にするね…」
葉月たんがぬいぐるみを抱きしめながら頭だけ私に甘えてきた
すげー可愛い〜〜〜もー抱きしめたいくらい…
いやマジで行けるかもかもしれん
とそんな欲望渦巻く中、
その後まさかあのような事件に巻き込まれる事になろうとは…



----------露天風呂
ふふふふははははははーー
準備は万端!いざ行かん!愛する葉月たんの盗撮世界へ!
この温泉を選んだのはそう言う下心があったからなのさ〜
実はこの温泉旅館は我がエロ友のオヤジの実家が経営しており
その裏ルートは全て把握済み!
ふふふあーこの日をどれだけ待ち望んだ事か〜
中学生の裸…くくくく葉月たん愛してる〜〜
彼女の事だ、偶然を装って全裸シーンに直面すれば
責任取ってボクをお嫁さんにしてって言うに違いない!!
既にこの時の私は今考えれば完璧に壊れていたようだ
むしろ犯罪だろっ

ふふふここが女子風呂の裏か〜この板を外せば
おー聞こえる聞こえる
「初美さんって本当に胸大きいですね〜何cmあるんですか〜」
ミコっちゃんの声だ…そんなヤツどーでもいいっ
葉月たんは葉月たんは!!
「お前そこで何やって…っておじ様!!」
なぜ!なぜにこの秘密の裏口を葉月たんがーーーちゅーか
俺ピーーーーンチ
その時108通りの言い訳が頭に過ぎるも…
口から出た言葉は本心だった
「御免なさいっ葉月たんの写真が撮りたくて
 信じて欲しいんだっ俺は葉月たんだけが」
何を言ってるんだ俺は…この時はすでに正常な判断が出来なく
何とも情けない…相手は14歳も下の子だと言うのに
ふかぶかと頭を下げて謝罪してる…かっこ悪い所か
嫌われるしか無いじゃん
「カメラ…没収させてもらうよ…
 まったく、ミコトからおじ様ならこう言う事絶対やる人だ〜とは
 聞いてたけど、まさか本当にやるなんて、期待を裏切らないと言うか…あっ」
ミコトのヤツ結局俺の悪口吹き込んでやがる…まー今回はそれで助かった
様な気もするが…カメラの内容を見た葉月たんがカメラを俺に返してくれる
「本当にボクしか写してないんだ…
 本当にボクのその入浴だけを撮りに来たの…」
恥ずかしそうに葉月たんが言う
その時の俺の心臓の音はあまりに大きく、多分葉月たんに聞こえてるんじゃ
ないかってくらい…でもそれは相手も同じようで
まさか30近くなってこんな青春シーンの一コマの様な体験をするとは
夢にも思わなかった…
「うん…御免…男ってさ
 好きな人のその写真って欲しいから
 それが裸なら尚の事って言うか…
 ほら葉月たんが送ってくれる写真って何時も笑顔じゃん
 ミコっちゃんの話だと普段はクールだって聞いたから
 そう言うプライベートの葉月たんの顔が知りたかったって言うか
 確かに盗撮したのは…フェアじゃないし
 お風呂覗くなんてもっての他だと思うし
 でも…キミだからなんだ
 キミだけだから…」
俺は本心を打ち明かした
それが自分の生き方だったし、そっれが全てだった
「うん…分かってるよ
 でも盗撮はダメだよー犯罪だしー
 それに写したいなら…言ってくれれば何時でも写させてあげるのに…
 ここ誰も居ないよね」
「え…そりゃいたら秘密の隠し場にならないし…」
「じゃ少しそっちむいてて…」
マテマテマテ!!それって脱ぐって事ですかーーー
…ごくん
今振り返れば脱いでる最中の葉月たんが…
もーこうなりゃヤケだっ俺は大人だ!やっちまえばこっちの
その瞬間こそ、俺を巻き込む事件の始まりのだったのは









「きゃーーーーーーーーー」

「何?俺覗いてないよっ
 葉月たん?」
葉月たんは下着までになっていて(ブラはつけたままかよっチクビが〜みてぇ)
「今の悲鳴、ミコトだっ」
葉月たんは塀を飛び越え女湯に…
空からはブラとぱんちゅが…
葉月たんの下着を懐にしまいとりあえず、ロビーへ戻る
流石にただ事では無いようで

「あー佐藤さん
 ヒ…人が」
ミコトがバスタオル一枚で俺に抱きつき助けを求めてくる
「人がどーしたの?」
ミコトが指差す先には…

「これは…死んでるのか?」
私は咄嗟に死体に誰も触らない様に指示をした
脈をとる…心臓は…止まっていた
死んでる
「早く警察を」
「え…救急車呼びました」
「救急車…もう遅い、死後硬直が始まってるから12時間以上たってる
 警察を呼ぶんだ」
「あの…貴方は?」
「ただのフリーターですっ」
しかしまーこう言うギャグをこの時かましても誰の突っ込みも無く
とりあえず葉月たんを捜した
「葉月たん〜〜」
「初美大丈夫だよ…ボクが付いてるから」
葉月たんは初美さんを抱きしめて恐怖に震える初美さんを守っていた
「おじ様…」
「う〜ん…死んでたみたいね
 とりあえず、部屋に帰って着替えてきな
 はい浴衣」
「うん…有難う
 行こう初美」
その時振り返った初美さんの表情はさっきとはうって変わって
俺を見ながら、これは殺人事件よ…と言う表情を向けていた
とりあえず、私はこれ以上騒動が広がらないように警察の方に向った
「貴方が遺体の診察を?」
「え…いや診察って程じゃないですけど…
 …あれ?剣崎さん??」
私はビックリした、お店の常連さんである剣崎さんがココにいる事を
「って何でこんな所に居るんですかっ
 って言うか…何してるんですか…」
そう明らかに剣崎さんは警察の人間だった
「まー何だ一応道警の刑事なんでね〜こう見えても」
「説得力ありませんって」
ちゅーか、剣崎さんは私のエロ仲間だったんで
まさか刑事とは思わなかった
「で、さとちゃんはどーみる今回の事件」
「え?どーみるって…間違い無く殺しですよね」
「そーだな、だが遺体がここに出現した時は既に死後12時間は越えていた」
「う〜んトリック?」
「おいおい漫画じゃないんだから…
 とは言え、そう言う方向も当たってる」

「すみません、ボクの意見も聞いてもらえますか?」
「ん?キミは?」
「東葉月です」
「東さん…さとちゃんの知り合い?」
「あっいやその」
「あーーーまさか、あの14歳年下の彼女??」
「彼女じゃないからっ…まだ」
「ややこしくなるんで、彼女って事にしといて下さい
 ボクが思うに、体の温度があまりにも冷た過ぎたと思うんです」
「それは死後数時間経ってるからね」
「それだけじゃ無いんです
 死体は死後にもまだ活動が続いていて、心臓が止まったら直に
 体の細胞が死滅する訳じゃなですよね
 体のあちこちに凍傷の後が見られるんです」
「何?おい鑑識
 (剣崎刑事が少し間を置いて)
 あぁ確認されたようだね」
「ちゅーことは!凍らされてた〜っ事か!!」
「貴方は黙ってて」
「はい」
黙っててと言われた事より、貴方と言われた事に感動していた
「多分裏の山に埋められてたのでは無いかと思うんです
 それを温泉の底に静めて置いて
 氷が溶けきったら浮かび上がるようにしたんだと」
「しかし何のために?」
「恐らく死体の死亡時間を誤魔化すためだと思います」
「でも死後硬直からしてさ〜」と私が言うが
「そうか…急激に冷やして止まった細胞を温泉で急激に熱する事で
 死後の時間を分からなくさせたのか」
「して犯人は何の為に?」と私
「そこが問題だよね…ただ言える事は
 死んだあの人…今日ボクらと一緒にバスに乗ってた人って事」
「そーなのか?
 だが名簿を調べたがそれらしき人物は…」
「点呼とりました?」
「しかし点呼と言っても既に日帰り帰った客も多いみたいで」
「う〜んそうか…」
「でもバスに乗ってた事は確かなんだね」
「はい…ただ、変は変装はしてました」
「変装…あーーーあのオカマかっ!」私は思い出す様に叫んだ
「そう、おじ様が男子トイレに女の人が入ってきてビックリしたってアレ」
「詳しく聞かせてくれないか?」
そして私達は知っている事を全て話した
「協力感謝します
 とりあえず、仏さんの身元から調べる」
「警部〜〜大変です〜〜」
「何だどーしたっ!外が…季節外れの大吹雪で外との連絡が」
ちょっと待て!!この展開って言うのは…!!

「おじ様ちょっといい?」
「犯人多分まだここに居るよ」
「え?何で何で」
「恐らく犯人と死んだ人は仲間か何かだね」
「何で分かるの?」
「女装する理由と殺したやり口」
「へ?」私は全然理解できなかった
葉月たんのが言うにはこう言う事だった
犯人達はこの山荘に何かしらの取引の為にやって来た
名前等は全て偽名
一人の性別を変える事により捜査のかく乱を呼ぶため
恐らく犯人達はここで何かをする予定だったが、失敗
それがばれる事を恐れて相手を殺した
正直その推理は少し漫画の読み過ぎじゃ〜と思ったが
実はその推理こそが犯人を探し出す糸口となるのだった


------部屋
「佐藤さん〜今日は一緒に寝て下さいね〜
 Hな事してもいいですから〜」
「いいですから〜ってそりゃ不味いでしょ」
「おじ様ボクからもお願いします
 初美が…おじ様の側から離れようとしないし」
「う〜んまー葉月たん達が良いならいいけど」
と言うか望む所
「さてミコト
 ジャンケンぽん
 悪いけど、おじ様のこっち側はボクが貰ったよ〜」
「うぅ〜葉月のイジワル〜〜」
なぜ悲しむか不明だが、こう言う時は男に頼りたがるのか
初美さんがミコっちゃんの頭をなでなでして、自分の隣りに寝なさい〜と
意思表示をし、ミコっちゃんもそれに従う

そして私は美女に囲まれ床に付くのだが…
「おじ様…おじ様」
小さい声で葉月たんが私に話かける
「起きてるけど」
「うん、行こう」
「え?行くって…まさかさっきの続き!?」
「初美とミコトは抱き合って大人しそうにしてる
 行くなら今しか無いよ」
そして私達二人は部屋をコッソリ抜け出す


「はーとりあえず、死体を埋めた所を探るんだ」
「はい?」
私はてっきりHするもんだとばかりに…いやはや
「ちょっち待て、外はふぶ…」
「外に行くなんて誰も言ってないよ
 下に大きい冷凍庫あったよね?そこ探してみよ
 ひょっしたら犯人の何か手がかりがあるかもしれない」
「でも…それは警察の仕事」
「今を逃したらこの事件迷宮入りするよ
 前に読んだ小説にこう言う事件は早期解決以外で解決した例は無いって」
「(…って言うか、そりゃ小説だっろ)
 で…だからって…そう言うのは剣崎さんにまかせれば」
「ムリだね
 どう考えてもあの刑事さんは優秀とは言えない
 それに…事件が長引いてせっかくの旅行台無しにされちゃ敵わん」
こう言う時の女の子の勢いって凄いよな〜と感心しつつ
この人こそ生涯の伴侶に相応しいと思う瞬間だった

私達は冷凍庫の近くまで来たのだが
「ってまだ仕込みの最中じゃん」
「…まって
 お前そこで何やってるんだ!!」
「って葉月たんっ」
葉月たんが叫んだ瞬間影が逃げて行った
「おじ様はその人をお願い!ボクはアイツを追う!」
「って任せたって!
 うっ…」
そこには今にも死にそうになってる人間が
「大丈夫ですか…おいおい洒落にならんだろーって
 あーもーヤケだ〜〜」
私は人工呼吸を始めるのだが
まさか葉月たんとではなく、こんなおっさんとキスする事になろうとは
「げふっごふっ」
「大丈夫ですか!とりあえず意識戻りましたね」
「はいっげふっげふっ…貴方が助けて…」
「あっって事は、葉月たんが危ない!
 貴方、もう大丈夫ですよねっ俺は彼女の所にいかにゃならのでっ」
私はその時葉月たんが心配で心配で
まさかあその後助けたこの人が死ぬだなんて思いもしなかった

はぁはぁはぁ
あーダイエットしとくべきだったー
私は息を切らせながら葉月たんを探した
「あっおじ様」
「あー葉月たんよかった無事で〜〜〜」
私は思いっきり葉月たんを抱きしめた
「あーよかったよかった〜
 あ…御免御免」
私は咄嗟とは言え葉月たんを抱きしめてしまった
「うん…大丈夫
 さっきの人は?」
「あーまー命に別状は無いかな」
「そーか、よかった」
そして我々は冷蔵庫の前に…
しかしさっきの人が居ない
「あれ?う〜ん狙われた後なんだから大人しくしてればいいの」
その瞬間葉月たんが声にならない声を出した
それは冷凍庫の下から赤いドロドロした液体が大量に流れ出して来て
私はその瞬間「葉月あっち向いて!早く」
そう指示した瞬間に冷凍庫の扉を開くと
そこにはさっき私が助けたばかりの人が無残に刺されて死んでいた
「うぅ…なんで」
私はその時自分の行動を呪った
あの時この人の側に居れば助けてたかもしれないのに…
だがそれは同時にだからこそ俺は葉月を守るんだと決心した

「とりあえず事態はもうただ事ではなくなっている
 ミコトちゃん達が心配だ部屋に戻ろう」
「あ…うん」
さすがの葉月たんもさっきまで生きてた人の遺体を目の当たりに
ショックが隠せない
部屋に帰る途中葉月たんが呟いた
「おじ様の事信じていいんだよね」
「え…あ…そうかうん、大丈夫俺は葉月たんを絶対守るから」
「ボクだけじゃないっ」
「大丈夫〜ミコトちゃんも初美さんも守るから
 だから早く部屋に帰ろう」
「犯人じゃないんだよね」
「え…?俺が?
 は…はは…って、んな訳無いじゃん」
「さっきの続きしてもいい」
葉月たんは今にも泣き出しそうな細い声で言う
「あぁいいよ」
その時の私には下心などなかった…ただ彼女を守りたいと
ちゅーか、抱きつくだけで終わりかいっ
「はーーー
 うん有難う、おじ様
 絶対にボク達で事件解決しようね!」
「いや違うしーーーーーー」
既に漫才と化していた

部屋に帰ると二人は何事もなかった様に眠りについていた
「どうしよう刑事さんに連絡した方がいいよね」
「あっうんそう言う事だからーーえーーお前が犯人じゃないかって
 んな訳ないでしょうに!とりあえず、皆をホールに集めて下さいよ〜
 俺達も行きますからっはいじゃ」
「あの…おじ様?」
「あぁ剣崎さんには連絡した
 皆で今からホールに行こう」
「うん…」


------------ホール
「と言う訳で被害がもう一件出た」
「それってその人が犯人なんじゃないのー」
コギャル風のバカ女が私を罵る
「ムカっ彼が犯人な訳ないだろっボクとずっと一緒に居たんだから!」
「証拠は〜」
「証拠…証拠ならほら」
葉月たんが私の懐から下着を抜き取る
「これボクの下着…さっきまでHしてたんだから
 これで証拠になるだろっ」
「おい…さとちゃん…そう言う時に普通するか〜」
「って俺達は何もーー」
「ボク達は結婚を誓い合った仲なんですっ
 とにかく、ボク達が隠れてしてる最中に殺人が置きたんだ」
とまー葉月たんの見幕に押され皆静かになる
「あの〜葉月さん…その下着なんですが…」
「うん返してもらうからね〜枚数そんなに持ってきてないし」
「いやじゃなくて、別に盗んだとかそう言うのじゃ」
「え?うん分かってるよ、さっきのでしょ
 あー有難う、取ってきてくれて」
なんて言うか、完全に信用されてる様で…それはそれで悲しい

「葉月ーーー何でよーー私と言うものがありながら
 こんなクマ男に初めてを捧げるなんてーーーキーー悔しいーー」
「って言うか、してないし」
「だってそれ下着」
「あーこれはそのまー色々あって…
 あーめんどくさいっ
 ミコトっ」
行き成りミコトの唇にキスをする葉月たん
なんですとーーー
「分かった、ボクが好きなのはミコトと初美だけんなんだから
 そもそもボクがおじ様とそう言う関係になる訳が無い」
それはそれで俺的大事件な一言(ガックシ)
そんな傷心の私をなぜかおでこちゃんが親身になって慰めてくれた
何か…すげー虚しい


さて事件は凄い方向に向っていた
ホールには最初の殺人事件の時の全ての人間
そうさっき殺された彼を除いて揃っていた
それは彼以外は被害にあっていない証拠でもある
だがそれは波乱を呼ぶ展開に

「身元なんですが…」
さっき死んだおじさんの身元だが…
全くの一般人で名簿の名前も免許書も全て本物
…これで事件が分からなくなった
ただそれはこうとも考えられた
つまり、彼に何かしらの恨みを持つ人間が便乗殺人を
企てたのではないか?と言う事。
最初に水に頭を浸からせてから気を失わせ冷凍庫で凍らせる
恐らく俺達が最初に目撃した時の犯人の行動は間違い無くこれだろう
だが、それは俺達により失敗
だが顔を見られた犯人は結果として刃物で殺害に走った
逆に言い変えれば、ある種知能犯の行動とも言える
つまり、犯人は何かしら殺す理由を持ってる者だと推理できる
だが、そんな俺の理論的推理はより事件を暗闇に向わせる結果となるのだが

「つまり奥さん、貴方が一番の容疑者となるんですよ」
「私じゃありません…主人を私が殺すなんて」
「しかしならば誰がやったと言うんですか?」
「待って下さい刑事さん
 ボクは彼女じゃ無いと思います
 少なくともさっきの殺人は」
「葉月くん…なぜ言いきれる?」
「ボクは犯人を追いかけました
 その後一度は生き返ってます
 でもその後は包丁で刺した後冷凍庫に入れてます
 あの巨体を女の人がそんなに早く動かせるのか?
 これが一つ
 犯人はここの地形に詳しい人間
 全速力で追いかけたボクを振り払うほどの俊敏な動きが出来る人物
 ボクは100m12秒台で走れますから」
「だが、それは実は俺達の狂言だったら?
 と言いたそうですね〜警部(笑)」
「うむむむ…キミ達を信じてない訳じゃない…がね?
 では犯人は…」
ガシャン
窓が割れる音がした
「行ってみよう」

そこには窓ガラスが飛んできた丸太によって破られた音だった
「おかしいな…なぜ」
「犯人は他にいるのよ〜〜私帰る〜〜〜」
コギャルは大声で泣き喚き自分の部屋の鍵を閉めきり
立て篭もる
「ちっ参ったな〜
 まだ犯人が外に居るかもしれないと言うのに」
「それは無いですね
 さっきのガラスの音…あれは自然に飛んできた物で割れた音
 でなければ、犯人がかく乱の為に鳴らした音
 現に外には足跡が無いですから」
「足跡?」
「はい、外にはまだ雪が残ってるんです、
 それも吹雪で雪が吹き溜まりになってます」
「そうか…とりあえずホールに皆を戻そう
 犯人がこの中に居るのならその方が安心だ
 彼女はとりあえず、ここは3階だし部屋も鍵を閉めている
 問題は無いだろう
 とりあえず、監視に一人つけておく」

そして再びホールに全員集合
「ね〜チカコ一人で大丈夫なの〜やヴぁくない〜」
さっきのコギャルの友達が騒いでる
「問題は、この中に犯人が居るかもしれないと言う事」
「やっぱり〜このおっさんかおばさん犯人じゃないの〜」
バカ女が私と殺された男性の奥さんを犯人呼ばわりする
「…だとしたら…」
「だとしたらって葉月たんっ俺を疑うの!?」
「え?違う違う
 うん、考えてたんだけど…さっきのガラスの割れる音…少し変かなって
 ひょっとしてあれは故意的に行われたんじゃないかって」
「トリックって事?
 でもミコっちゃんの話だとみんなホールに居たって
 ミコっちゃんビデオ撮影してるし…」
「う〜ん…」
そのその瞬間だった
3階から聞きたくない悲鳴が
それが第3の殺人の始まりを意味する事をその直後知る事になった


「おい開けろ!どーしたっ!!」
そして俺達は扉を蹴破り部屋に入り込んだ
そこで目にした光景は…
「自殺…違うな…殺されてから吊るされたんだ…」
「警部…これを」
「ん?遺書?
 申し訳御座いませんでした
 全て私が殺しました
 ここに自分の命をもって償います…と」
驚くべき事実を残し…その事件は幕を下ろした…かに見えた
殺した手口や人物関係全てがその遺書には書かれていた
そしてその理由も
自分はマフィアの一員であり、最初の被害者は裏切り物だった
だから殺したと
もう一人は、それを目撃してたらしく、それで脅してきた
だから殺したんだと
しかしそれもばれるのも時間の問題と思い自ら命を断ったと

皆は部屋に戻され、早朝に警察が到着次第全て調べるから
取調べまでゆっくり休むようにと…
当然私はそれを疑っていた
これで終わるとは思わなかったからだ
俺達は部屋に戻り
俺はもう終わったからと言われ部屋を追い出された…が
葉月たんはミコトからカメラを借りてきて俺の部屋でじーっと見ていた
正直、もういいや〜と言う気分と葉月たんと二人きりと言う
シチュエーションが…と思った瞬間
「おじ様…事件は終わってないよ
 あの二人…あの二人の所へ行こう!」
「え?危ないから?え葉月たんそっちは初美さん達の部屋じゃ!」
「初美なら大丈夫!ボクの推理が正しければ、これで事件解決だから!」
「はぁ?」
その時は分からなかった…葉月たんの言ってた意味が

「この部屋だ入るよ、とりあえず、後ろに気を付けていて」
「え?え?」
ガチャ…
そこで目にした物は…
「んなっ…し…死んでる」
そう新しい死体の山がそこにはあった
犯人と思われたコギャルの友達2名の死体がそこには転がっていた…
なんで…
「おじ様これ」
葉月たんが見せた物はコカインの袋だった
「マフィアって…って事はこの二人が黒幕?違うよな」
「いや、この二人は殺されてたんだよ…最初からね
 多分ボクらがホールに集まる直前」
「何で?」
「これ見て」
葉月たんが死体の腕の痣を見せる
「これはさっきボクが犯人を追っかけた時に付いた傷なんだ
 多分内出血してるから見たら直に分かる」
「どー言う意味?」
「さっきのビデオ…この二人は映ってる…でも怪我はしてない
 つまり」
「別人なのかっ」
「そう
 おそらくこいつらメイク落とせば分かるよ…」
俺は死体のメイクを剥がして見た…
「ってこいつら…男かっ」
「犯人はあのビデオに写っていた二人
 そしてもう一人…」




コンコンコン
「剣崎さん少しいいですか〜」
「あぁ何かねさとちゃん
 今報告書書いてる所んなんだよ
 二人には後で事情聴取があるから少しは休んだ方がいいよ」
「ええ、一仕事終わらせてからゆっくり休ませてもらいます警部…
 あーそうそう、おふた方もお疲れ様ですね〜色々と忙しなくて」
葉月がニヤリとする
「葉月くん…それはどう言う事なのかな〜」
「思い出したんですよ…剣崎さん貴方の職業
 そうそう、気づいてます?もう携帯つながるんですよ?」
「え?それはよかったねぇ〜一安心だ〜さー部屋に戻りなさい二人とも」
「で、寝込みを襲う訳だ」
「何がいいたいのかな?さとちゃん」
「貴方が犯人のボスって事ですよ…剣崎警部」
「何を言ってるのかね!お前達出て来い!
 ん…おい!」
「残念だけど、あの二人なら」
「グルグル巻きにしちゃってまーすっ」嬉しそうにミコトが言う
「おいおい…刑事になんて事するんだいお嬢さんたち」
「あんたが本当に刑事ならね
 さっきさ斎藤さんに電話したんだよ
 でアニキに聞いたらあんた札付きの悪って話じゃない」
「ふふふ最初に殺しとくんだったよ!お前達二人をなっ!!」
「おっと…動くと命が危ないよ…マフィアさん」
葉月が男の首元にナイフを突きつける
おいおい葉月たんそりゃ危険だろっと言った瞬間
葉月のケリが炸裂
気を失う剣崎



数分後…ぐるぐる巻きにされる剣崎
「葉月くん…なぜ私が犯人だとわかった」
「最初の事件…あの時貴方の到着が早すぎた
 そう、おじ様が救急車より警察呼べって言った時
 実は既に救急車呼んだ後だったのに
 そこで気づいたんだ…この人刑事じゃないって
 付け加えるなら、ボク達がここに来た直後、バスが橋を渡った後辺りに
 既に橋は落とされてたんだろうね
 花火の音に紛らせて爆弾を仕掛ける音がしたんだろうね」
「それだけで私を」
「第2の殺人…あれは完全にイレギュラーだね
 おじ様が知的犯の犯行って言ったお陰で推理に時間がかかったけど」
「すまん…葉月たん」
葉月たんは俺にニコリとし続けた
「実はあれは奥さんが先の事件を真似て犯行に及んだんだ
 つまり実は奥さんが犯人だった訳だけど、途中で怖くなった奥さんは
 その場を離れる…あなた方はそれを利用しようとした
 つまり最初の犯行と同一犯にさせるために仕組んだ罠
 最初の殺人の犯人…そうそれは3回目に殺された彼女
 彼女はあなた方の仲間の一人で本来は殺す側の人間だった
 だが仲間だと思っていた者達は実は本物のマフィアだった
 だから逃げ出したくてその場を出て行った
 元々彼女の仲間の二人を脅して仲間に引き込んでたあなた方は
 事もあろうに2回目の殺害のみならず3回目の殺害まで彼らにさせた
 そして今度はその二人を殺害し自分達はとんずら決め込もうとした…」
「だがそれには重要な落とし穴があるね〜」
「そう、それだと貴方がここまでの殺人事件にまったく関係無いと言う
 言い逃れが出来る…
 でも残念…見つけたのよ
 本物の剣崎さんを…遺体でね
 そして一緒にこの旅館の人たちの死体もね…」
「はははははこれは傑作だ…なぜ分かった」
「だから言ってるじゃん…ここの地理は息子さんから聞いてるって
 そして息子さんはあんたが殺した剣崎さんの友達だったって…」
「だからキミを始めて見た時に先に殺そうと思ったんだよ…
 だけどね、そこのおでこの広いお嬢さんがあんたから離れなかった…
 因果は巡る…か
 一つあんたら間違いてるよ…
 俺はね…本物の剣崎なんだよ」
「だと思った…でなけりゃあの話知ってる訳無いしな」
「俺の名を語り今回の事件を起こそうとした男は
 俺を育ててくれたアニキ分だったヤツなんだよ
 でもアイツは俺の代わりにこの旅館を俺の家を使って麻薬の取引
 ルートにしやがったんだ…それを知った両親を殺しやがった
 だから許せなかったんだ…だからヤツを殺し、俺の代わりに俺に
 なりすましてた換わりに、俺が俺になったのさっ
 そうさ…あんたにここを紹介した男は俺の実の弟だったんだ」
「そうか…兄弟だったんだ…似てないな」
「ヤツらが俺から全てをうばった…だから仕返ししてやったんだっ!」
「だからって!殺して言い訳無いだろ!!!
 人の命って言うのは…尊くて弱くて…
 だからみんな懸命に生きるんだよっ」

「一度殺しに手を染めた人間はもう元の道には戻れないのか…」















「ぐがーぐがー
 ん…ココ何処だ?あれ俺は…えーと
 そーだそーだ、殺人事件があってあれ?
 後頭部が痛い…
 たんこぶか?」
「あっおじ様目覚めたんだよかった〜起きなかったらどーしょうかと思ったよ
 まー場合が場合なだけに…ボクも御用になる所だった」
「…あの葉月さん…話が見えないんですが?」
「昨日さ〜あの後殺人事件が起きたんだ」
「いや知ってるよ…じゃなくて」
「え?何で知ってるの?
 だっておじ様ボクが棒で叩いた後気失って…」
「え?叩いた…そー言えば
 あーーー俺が風呂覗きに言った時!」
「そうそう、後ろ向いて〜ってあの時」
「そうか…俺はあの後夢を…
 って待てよっ!殺人事件が起こったって!!」
「うん、何かさ〜夫婦喧嘩のもつれで…一応刺された旦那さんは一命は
 とりとめた様だけど…何でも1日2日は事情聴取で
 北海道に残らないといけないらしいんだけど…ボク達そんなにお金が」
「う…はい、私が出させて頂きます
 やった〜有難う〜おじ様大好き〜〜チュ」
ぽーーーーーーーどっかーん
「葉月さんーーーーーー」ドカ
その後俺が目を覚ましたのは2日後だったらしい…ゼ









■後書き
ホンマスマンっ
だって辻褄合わないって言うか、金田一少年に途中でなってた上
人死にすぎ(汗)もーフィクションにしからなかったんで夢オチ…
まー前後だけ葉月たんワールドではノンフィクションちゅー事で…
いや、マジ凄い難しいんだねサスペンスって修行します(汗)

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