作:銃太郎
イラスト:プロト・K

タイトル:ヤミと眼鏡ともう一人の旅人(仮)

例の企画のです







「ねぇ葉月…、キス…しよっか…」

とある世界に初美を探しにやって来た葉月とリリス。
しかしここにも初美は居なかった。
徒労感に襲われて立ち尽くす葉月。そこへリリスが背後から葉月を抱きしめてキスを迫ったのだった。
抱きしめられながら胸を触られ、背中にも押し付けられたリリスの胸を感じて葉月はビクッとしたが、いつまでたっても初美を見つけられない上に、しょっちゅうリリスに迫られていい加減うんざりしていたので、葉月はリリスの腕を荒っぽく振りほどいて不機嫌そうに振り返って言った。

「あのさ、リリスってどうしてこんな時にそんな呑気な事が言える訳?」

「だって…葉月が悲しそうな顔をしてるからさ…慰めてあげよっかと思って…」

両手の人差し指の先を突き合わせながらばつが悪そうに言うリリス。

「そんな慰めなんかしてくれなくていい。ボクは疲れてるんだ。ほっといてよ!」

葉月は再びリリスに背を向けた。

「ねえ葉月ぃ…どこに居るかわかんないおでこちゃんなんか諦めなよぉ。
葉月にはあたしがいるじゃないの〜、これからはリリスちゃんだけを見つめて♪」

リリスはまた葉月に抱き着いた。

「リリス…そんなにボクの事が好きなんだ…嬉しい……
なんて事言うと思ってるのか!?」

葉月は手にした刀を抜いてリリスの顔に切っ先を突き付けた。

「リリスとくっつくくらいならこの場で腹を切って果てる!」

「あはは…侍じゃないんだからそこまで言わなくても〜…(涙)」

頬をひきつらせて冷や汗をかくリリス。
こんな事を普通の人間にされたらリリスは怒ってカエルに変えてしまう所なのだが、そこは惚れた弱みというべきか。
それに何故かリリスの魔力は葉月にはほとんど効かないのだ。おそらく葉月自身と彼女が肌身離さず持っている刀が発するソーマ(それはイブのものなのだが)のお陰かもしれない。

「ふざけてないで、図書館に帰るよ!」

「…は〜い…」

リリスはガックリ肩を落としながら手にした鞭で空中に輪を描いてゲートを開き、葉月の手を取ってその中へと消えた。

二人が図書館へ向かって時空の間を移動していると、突然強い力で足を引っ張られた。

「いや〜ん!落ちる〜!」
「うわあ!どうなったんだ!?」

奈落の底へ落ちて行くような感覚の中で二人は失神してしまった。


《ズドーン!!(>。☆)》

何かに叩き付けられたような強い衝撃で二人は失神から覚めた。

「痛ったー…何だよ一体…」

「いた〜い…頭の周りをお星様が回ってる〜…ってなんだ〜図書館に着いてるじゃない。」

辺りには書架の一杯並んだ見慣れた光景があった。

「もう、リリスは乱暴だな。ひょっとしてさっきの事根に持ってるのか?」

葉月が首を左右に傾げながら文句を言った。

「違うよ〜。葉月に意地悪なんかしないわよ〜(そんな事したら刀で真っ二つにされちゃうよ〜)。」

「とにかく帰って来れたんだ、次の本を探すよ。」

「ええ〜もう?やだ〜!お茶でも飲んで休憩しようよ〜。
リリスちゃんお腹空いちゃった〜。」

リリスがイヤイヤしながら駄々をこねる。

「そんな暇は無い。」

無情な葉月。

「相変わらず葉月は真面目ね〜。も少し心に余裕持たないと続かないわよ〜。」

その時背後に気配が。

「誰だ!」

立ち上がると同時に刀の柄に手を掛ける葉月。

「むちむち黄色まんじゅうじゃないの〜?」

「違う!誰か居る!」

身構える葉月。

「侵入者?」

その時書架の陰からおずおずと姿を現した人影は…

「あ…あの…どなた…ですか?」

その姿を見て二人は開いた口が塞がらなかった。
リリスに姿も服装も帽子も瓜二つの、しかし眼鏡を掛けた少女が怯えたように立っていた。

「あんた何者〜?リリスちゃんの図書館に無断で侵入して、しかもジョウ君のバッタ物まで被ってるし、許さないんだから〜!」

リリスがその少女を指差して詰問した。

「え…えっと…えっと…はうう…わたしはここの管理者をしているリリスと申します〜…」

眼鏡の少女は更に怯えながら答えた。

「何言ってんの〜。管理者リリスはあたしよ〜。あんたこそ偽者のくせに〜!ぷんぷん。」

腰に手を当ててリリスが怒る。

「待って!さっきボク達は移動中に下から引っ張られてここに落ちた…
それと関係あるんじゃないか?」

葉月が間に割って入った。

「ええ?ではひょっとしてお二人は平行世界から来られたのですか?」

「平行世界?」

「はい、本の世界が平行して無数に存在するのと同様に、図書館も無数に平行世界として存在するんです〜。
全ての次元において平行世界は無限に存在しています。
宇宙はフラクタル構造を形成していて、高い次元の構造は、それらに包含される低い次元の構造と相似形を成しているんです〜。」

眼鏡リリスがすらすら答えた。

「そうなの?初めて聞いた。リリスは知ってたのか?」

「それは…当然よ〜、あはははは…(冷汗)」

(こいつ、絶対知らなかったな。) 葉月はリリスをジト目で見た。

「そうですよね〜、ヤミなら知ってて当たり前の知識です〜。」

眼鏡リリスがにっこり笑った。

(このメガネっ子、なんかムカつく〜!)

二人のリリスの間に火花が散った。

「とにかく、なんでこうなったか考えようよ。」

葉月が二人をなだめる。

「え…えと…ごめんなさい!」
いきなり頭を下げる眼鏡リリス。

「なぜ君が謝るんだ?」

「はうう…詳しくお話ししますぅ。どうぞあちらへ〜」

眼鏡リリスの示す方には四畳半程の畳のスペースがあって、その上にコタツが置いてあった。
そこに座って葉月とリリスは眼鏡リリスの話を聞いた。

「じゃあ、いなくなったこの世界のイブを探すために使った魔法が失敗して、ボク達のいる世界に通じる穴が開いてしまったって言うの?」

「そうみたいなんです〜。ソーマの特に強い場所に穴を開けようとしたんですけど〜。」

どうやら眼鏡リリスはかなりのドジっ子のようだ。

「じゃあ戻る方法は分からないのか?」

「すみません〜。わたしがドジなばっかりに〜。許して下さい〜(泣)」

泣いて謝る眼鏡リリス。

「泣いたってダメ〜!あんたの下手くそな魔法のせいであたし達いい迷惑なんだからね〜!」

「この人怖いです〜、葉月さん〜。」

葉月にしがみつく眼鏡リリス。

「偽者は黙ってなさい、あたしが本物のリリスちゃんなんだからね〜!」

「そんな恥ずかしい恰好してる人に偽者呼ばわりされたくないです〜。」

「恥ずかしいって何よ〜!おんなじ服着てるくせに〜。」

「だって、眼鏡を掛けてないですもん〜。」

「ボク達目は悪くないから眼鏡は掛けないんだけど…」

「ええ〜!?目が悪くないと眼鏡掛けないんですか〜?」

眼鏡リリスが信じられないと言いたげに驚いた。

「当たり前でしょ〜。ていうかどうして眼鏡無しだと恥ずかしいのよ〜!」

「だって〜【裸眼】って言うじゃないですか〜。裸の眼ですよ〜。
眼鏡を掛けないのはパンツを履かないのと同じくらい恥ずかしい事なんです〜。」

眼鏡リリスが顔を真っ赤にしながら言った。

「じゃあこの世界ではみんな眼鏡を掛けてるのか?」

「そうなんです〜。」

葉月の肩にほお擦りする眼鏡リリス。

「ちょっとメガネっ子〜、葉月になつかないでよ〜!
葉月だって眼鏡無しなのにいい訳〜?」

「だって、大好きな人ならパンツ履いてなくても平気じゃないですか〜。」

「なんか訳分かんない理屈ね〜。
って葉月、顔赤いよ?」

「な、何でもない。」

何故か照れる葉月。

「あ〜!さてはさっきこっそりオナニーしてパンツ履き忘れたんでしょ〜!
いや〜ん葉月のえっち〜。言ってくれたらリリスちゃんがしてあげたのにぃ〜。」

リリスがコタツを乗り越えて葉月に抱き着こうとした瞬間、葉月の刀が一閃した。
葉月の居合斬りでリリスの胴体はおへその所で上下に真っ二つになった。

「あうう〜葉月さんなんて事するんですか〜。」

また怯える眼鏡リリス。

「大丈夫、恥ずかしくて思わず斬っちゃったけど、リリスは死にはしないよ。こうやって…よいしょ…元に戻せば…」

葉月は床に転がって喚きながら腕をばたつかせているリリスの上半身を抱え上げて、座布団に正座させた下半身の上に載せた。
すると接合部からソーマの青白い光が溢れ出し、リリスの胴体は再びくっついた。

「…ほらね。」

「葉月さんすごいです〜。どこでそんな技を覚えたんですか〜?」

目をうるうるさせて葉月を見つめる眼鏡リリス。

「まあ、色々あってね。」
「ひど〜い葉月!いくら図星を突かれたからって、いきなり斬ることないでしょ〜!ぷんぷん」

リリスは相変わらず文句を言い続けている。

「すごく怒ってますよ〜、裸眼リリスさん。」

「気にしないでいいよ。あんなセクハラ女は放っておこう。」

葉月がリリスを無視してお茶を飲んでいると、眼鏡リリスがチワワのようなつぶらな瞳で葉月を見つめ、もじもじしながら切り出した。

「あの…葉月さん…キス…してもいいですか?」

「え?」

「わたし…好きになっちゃったんです、葉月さんの事!」

葉月に抱き着く眼鏡リリス。葉月も頼りなくて健気な眼鏡リリスが可愛く思えたのか頬を赤らめた。

「じゃあ…向こうで…ちょっとだけだよ。」

葉月と眼鏡リリスは連れ立って離れた物陰へ向かった。

「ちょっと待ちさいよ〜!あたしの葉月なんだから〜!
葉月もなんでそのメガネっ子がいいの〜?同じ顔なのに〜」

リリスは立ち上がって二人を追い掛けようとした。
が、何故か体はリリスの意思に反して後へと走り出した。

「あ〜ん!どうして〜〜〜〜〜!?」

実はさっき葉月がリリスの胴体をくっつけた際に、上半身と下半身が逆向きにされていたのだった。
そのためリリスが前進しようとすると後ろへさがってしまうのだ。
猛ダッシュで後ろ向きに遠ざかって行く。そして…

《ドシーン!!》

後頭部から書架に激突し、崩れ落ちて来た本の下敷きになって気絶してしまったリリス。


リリスがこんなおバカをやっている間に葉月と眼鏡リリスはすっかりラブラブになっていた。
そしてリリスが意識を取り戻した頃には、葉月が眼鏡イブ探しを手伝う話がすっかりまとまってしまっていた。

葉月に体を元に戻してもらったリリスは、不本意ながらもこれ以上眼鏡リリスが葉月に接近しないよう監視するために同行することにした。

「ではソーマの強そうな本を探して来ます〜。」

「待って。」

葉月は眼鏡リリスを制して一人書架の間を進み出した。

「えーと…確かこの辺に……あった!」

葉月は棚から一冊の本を手に取ってページをめくった。

「やっぱりそうだ。」

「何故その本なんですか〜?」

眼鏡リリスが怪訝な顔をして葉月を見た。

「平行世界が相似形ならこの図書館の本の配列も似てるんじゃないかと思ってね。
ボク達の図書館ではここにボクの故郷の本があるんだ。この本の中に入ればもう一人のボクが居る。
何か手掛かりが見つかるかもしれない。」

「はうう〜、葉月さん凄いです〜!」

眼鏡リリスが瞳をキラキラさせた。

「相似形つったって誤差はある訳だし〜。眼鏡とか。
だからその世界にイブが居るとは限らないんだけど…
葉月って賢いんだか抜けてんだか…」

リリスが正論めいた事をぶつぶつ言ったが、何やら盛り上がっている二人の耳には入らなかった。

「リリス、ボサッとしてると置いてくよ!」

「あ〜ん、待って〜。」

そして奇妙な三人組は本の中へと旅立って行った。



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《ドスッ!!!》

「いた〜い!
こら〜!メガネっ子!もっと優しく移動出来ないの?」

ここは葉月が住んでいたのとそっくりの家の庭、突然空中に現れた穴から落ちて尻餅をついたリリスが、激しく眼鏡リリスに噛み付いた。

「あうう〜、ごめんなさい〜」

涙目で謝る眼鏡リリス。

「あんた、一応ヤミなんでしょ〜?もっと能力の使い方練習すれば?
あ〜!わかった。眼鏡イブが家出した理由はメガネっ子のあまりのドジさに嫌気がさしたからでしょ〜!」

「はう〜ひどいですリリスさん〜。」

「リリス、自分を棚に上げるって言葉知ってる?」

「なによ〜葉月、こいつの味方ばっかりして〜。」

「しっ!声が大きい。」

葉月が右の人差し指を立てて唇に当てた。

「この家にもう一人の葉月がいるの〜?」

「どこから入るんですか〜?」

「こっちだよ。」

葉月は二人を玄関へ導き、ドアノブに手を掛けた。

「鍵が開いてる。」

「夜中なのに無用心ね〜。」

「あの時と同じだ。初美が消えた夜、ボクは胸騒ぎがして玄関の鍵を掛け忘れたんだ。
ということは…急がなきゃ!」

葉月がドアをそっと開けた瞬間、家の中で何かが光った。
とほぼ同時に二階から叫び声が…

「初美ー!!」

「しまった!遅かった!」

葉月が声のする二階へ階段を駆け上がろうとすると、上から人影が降りて来て、葉月達を見つけると驚いて叫んだ。

「お前ら誰だ!?」

声の主は長くて美しい黒髪、すらりとしたしなやかな長身、白いセーラー服に包まれた豊かな胸。
薄明かりの中でもそれは葉月と瓜二つの、しかし眼鏡を掛けた美少女だというのが三人にはわかった。

「ここで何をしている!
お前らが初美をさらったのか!」

眼鏡葉月はいきなり葉月につかみ掛かった。

「初美をどこへやった!?初美を帰せ!」

物凄い力で葉月のセーラー服の襟首を締め上げる眼鏡葉月。

「ぐ…ち…違…う…ボクは…」

「嘘をつけ!初美を帰せ!さもないと首をへし折るぞ!」

「や…やめろ…ぐう…」

こんな時に二人のリリスはオロオロして何の役にも立たない。

眼鏡葉月が怒りに任せて首を締め上げるので、葉月は気が遠くなりかけた。その時…

「やめて〜!」

二人のリリスが眼鏡葉月にしがみついた。

「五月蝿い!」

眼鏡葉月の手が一瞬緩んだ隙に葉月は締め上げる手を振りほどいた。
眼鏡葉月は二人のリリスを突き飛ばし、咳込んでいる葉月に再び飛び掛かり、廊下に押し倒した。

捩伏せようとする眼鏡葉月と抵抗する葉月。

「せっかく初美の16歳の誕生日プレゼントにボクの体をあげようとしてたのに、ボクの初美を返せ!」

「違う!ボクは…」

「五月蝿い黙れ!初美はボクのものだ!誰にも渡さない!」

激しくもみ合う二人の葉月。
しかし眼鏡葉月も先程ソーマを浴びていたので力は互角、なかなか決着がつかない。
しばらくもみ合ううちに互いの体が密着し、胸と胸が触れ合う。
二人供ブラをしてなかったのでセーラー服を通して互いの乳首がこすれ合う感触が伝わって来た。

次第に二人の息が荒くなって行く。
二人は密着してもみ合ううちに、何故かエッチな気持ちになってしまったようだった。
二人の動きがゆっくりになって行く。
突然、上に覆いかぶさっていた眼鏡葉月が、葉月の顎を掴んで激しいキスをして来た。

「ん…んむう…」

最初は驚いた葉月だったが、眼鏡葉月の唇の柔らかい感触に体が反応して頭の芯が痺れてしまった。
目を閉じて唇を任せる葉月。
激しいキスがしばらく続き、二人が唇を離すと唾液が糸を引いた。
葉月は頬を紅潮させて荒く息をしている。

そして眼鏡葉月の左手が葉月のスカートに忍び込んで来た。

「あっ…」

葉月の身体がビクッとした。

「もうこんなになってるんだ。キミもボクと一緒でエッチなんだね。」

「いやっ…違っ…」

眼鏡葉月の指は葉月の敏感な場所を優しく擦り上げて行き、そして指先でクリをキュッと摘んだ。

「ひあっ…そこダメぇ」

「キミもここが弱いんだね。ボクみたいに毎日オナニーしてる?」

「ああん…」

普段と人が違ったようにいやらしい声を上げる葉月。

「キミ達のせいで初美とエッチ出来なかったから、ボクの身体はほてりがおさまらないんだ。
責任取ってもらうよ。」

眼鏡葉月は葉月のセーラー服の胸をはだける。
白くて形のよい乳房があらわになった。そして既に固くなって触られるのを待っているかのようなピンク色の乳首を舌で転がし始めた。
同時に右手で片方の乳房を激しく揉む眼鏡葉月。

「はあはあ…あんダメぇ…そんなに強くしたら…ああああ」

葉月は軽くイッてしまった。

「もうイッちゃったの?
今度はボクも気持ちよくしてよ。」

眼鏡葉月が葉月のスカートを脱がせ、自分もスカートを脱いで逆向きに跨がり、お尻を葉月の顔に持って行った。

葉月の割れ目を舌がなめ回す。葉月もゆっくりと眼鏡葉月の蜜が溢れ出した場所を舌で愛し始めた。

「ん…んふ…あ…は…」

ぴちゃぴちゃという音が廊下に響いた。

そんな二人の様子をせつない表情で見守っていたリリス。
手が自然に股間に伸びる。

「ああん葉月、すごくいやらしいよぉ…」

すると背後から眼鏡リリスが肩を叩いた。

振り向くリリス。

「リリスさん…わたしもエッチな気持ちになっちゃいました…」

眼鏡リリスが眼鏡を光らせてリリスに迫って来た。

「メガネちゃん…」

抱き合って激しくキスをする二人のリリス。
こっちもそのままエッチに突入してしまった。


一方葉月達は…

「あああ…また…イッちゃうー…」

二人同時に絶頂に達した後、眼鏡葉月は股間同士を直接こすりつけて三度始めてしまった。

「はあはあはあ…ああー…もうやめて…ボク変になっちゃう…」

眼鏡葉月に一方的に攻められる葉月。

最後に歓喜の声を同時に上げながらフィニッシュを迎えた。


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[そのしばらく後]

エッチを終えた眼鏡葉月は、自分の行動ね軽率さを恥じて、三人を家のリビングに招き入れて無礼を詫びた。
そこでイブや図書館、平行世界などについて三人から話を聴いた。

「本当にごめん、いきなり乱暴なことして…」

リビングで三人にお茶を勧めながら頭を下げる眼鏡葉月。

「実は最初にキミを見たとき、キミが異世界から来たもう一人のボクだってわかったんだ。何故だかわからないけどね。
でも、やり場のない気持ちを誰かにぶつけないとおかしくなってしまう気がして…」

「いいんだ、謝らなくても。初美を失った辛さはボクにもよくわかるから。」

「ありがとう。もう一人のボクが優しい人で嬉しいよ。」

「優しいだなんて…なんか照れるな。
それよりこれからどうするの?初美を探しに行くのか?」

「うん、そのつもりだ。こっちの世界のリリスと一緒にね。」

「はうう〜、葉月さん〜、お供しますぅ〜。」

手を取り合う眼鏡の二人。眼鏡リリスはいつの間にか眼鏡葉月にも惚れてしまったようだ。
(リリスが惚れっぽいのは共通なんだな)と葉月は心の中で思った。

「そういう訳で、わたしたち早速旅に出ます〜、お二人さんお世話になりました〜。」

「元気でね。きっと初美に会えるよう祈ってるよ。」

「ありがとう。キミも早く初美に会えたらいいね。」

抱擁して別れを惜しむ二人の葉月。

「それではさようなら〜。グッドラック〜。」

眼鏡の二人が空間の割れ目に消えて行った。

「さてと、ボク達も帰ろうか、リリス。」

「ところでさ〜葉月〜、どうやってあたしの図書館に戻るか知ってんの〜?」

今まであきれた様子で傍観していたリリスが口を開いた。

「あ、しまった!眼鏡リリスに聞くのを忘れた。」

「もう、一人で勝手に盛り上がっちゃってさ〜。ま、あのドジっ子ちゃんがいくら考えてもどうせ分かんないでしょうけど〜。」

「じゃあリリスは知ってるのか?」

「ま〜ね〜。面白いから今まで黙ってたけど。
能ある鷹は爪隠すって言うでしょう?ま、ちょっとした応用力があれば出来ることよ〜。」

リリスが悪戯っぽく笑った。

「じゃあ遊んでないで早く帰ろうよ。」

「どうしよっかな〜、この世界も面白そうだし〜。葉月がリリスちゃんとエッチしてくれるなら戻ってもいいけどな〜。」

こんな所で取引をするリリス。

「わかったよ、すればいいんだろ。」

「うそ!やった〜、葉月意外と素直じゃない。なんでも言って見るものね〜。」

両手を挙げて喜ぶリリス。

「帰るには最初に時空に穴があいたメガネっ子の図書館に戻んなきゃいけないの。じゃあ早く帰ってエッチしよう〜!」

こうして二人は眼鏡の図書館へ。


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[眼鏡図書館]

「あ〜、リリスちゃん疲れちゃった〜。葉月〜、戻る前にコタツで一休みしよ?」

「ボクも何だか眠いし、そうしようか。」

葉月もあくびをしながらリリスの意見に賛成した。
コタツに座ってマッタリする二人。

「ねえ葉月〜、リリスちゃん我慢できないよ〜。ここでして〜。してくんなきゃおでこちゃんに浮気したことばらしちゃうぞ〜。」

リリスが甘え声をだしておねだりした。

「しょうがないな。じゃあ…」

葉月はリリスの肩をそっと抱いてキスをした。

(ああ〜ん、あたし今葉月とキスしてるのね〜。葉月の唇やわらかい。リリスちゃん幸せ。)

リリスが感動に打ち震えているその時だった。

《ゴツン!》

後頭部を葉月に殴られて気絶するリリス。

「ふうー。危ない危ない。危うく純潔を失う所だった。さっきのはもう一人の”自分”としたんだからオナニーと同じだ、浮気じゃないよね。ノーカウントノーカウント。」

葉月は勝手な理屈を一人つぶやいて大きく伸びをした。

「あれ?何か足に当たるな?何だろ。」

葉月がコタツ掛けをめくると、中で猫のように丸くなって眠っている眼鏡イブがいた。

「は、初美居るし!」

眼鏡イブは次の世界へ行く前に、図書館でこっそり一休みしていたのだった。
ちなみに眼鏡リリス達は一旦ここへ戻ってきていたのだが、コタツの中の眼鏡イブに全く気付かずに旅立ってしまったのだった。

「むにゃむにゃ…あれ?葉月ちゃん…どうしてここにいるの?」

「眼鏡イブでもいい、初美は初美だ。お姉ちゃん!会いたかったよ!」

眼鏡イブにがっしり抱きつく葉月。

「葉月ちゃん。あ…そんな所さわっちゃダメだよ…恥ずかしいよ。」

「初美!ボクの初美!。ボクをたべてー。」

「あん、葉月ちゃん…きもちいいよ…」

葉月は眼鏡イブを押し倒してそのままエッチに突入したのだった。

その横で手足を縛られてさるぐつわをかまされたリリスがモガモガ言いながら転がされていた。


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[一方眼鏡葉月たちは時空を移動中に道に迷ったようである…]


「はうう〜、出口がわからないです〜。どうしよう〜。葉月さん助けてください〜(泣)」

「使えないヤツ。なんか今ボクすごく損したような気がする…はあー…」

深い溜息をつく眼鏡葉月だった。

おわり

作成者  銃太郎
作成日  2005.1.28